【談話】女性議員増法案不成立を受けて
談話:女性議員増法案不成立を受けて
―女性の政治参加権を体現する東京都議を小金井市から!―
2017年6月25日
緑の党グリーンズジャパン共同代表
松本なみほ
ちょうど今から32年前(1985年6月24日)、女性差別撤廃条約(女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約)の締結が第102回通常国会にて承認されました。
それから32年、女性議員増法案(政治分野における男女共同参画の推進に関する法律案)は2月に全党が合意し、第193回国会で成立する見込みであったにもかかわらず、次回国会へ持ち越されることになりました。「共謀罪」の成立を強行し、「加計学園」問題の幕引きのために早期に国会を閉じたことによる犠牲となった形です。安倍政権と与党による国会運営の混乱が「女性の政治参加への権利」を阻んだとも言えます。
日本の国会(衆院)における女性議員の割合は9.3%で、戦後からほとんど増えておらず、6月1日に列国議会同盟(IPU)が公表した調査でも、推移統計対象国193カ国中164位でした。また、全町村の3分の1が女性議員の一人もいない議会、いわゆる「女性ゼロ議会」であり、日本における女性の政治参加は決して「先進国」とはいえない状況です。
この女性議員増法案は、衆参両院や自治体選挙で候補者の男女の数をできる限り「均等」にするため、政党に女性候補者の擁立を促すもので、罰則規定のない理念法ではありますが、女子差別撤廃にとって、大きな前進となる法律でした。
各政党に対して、この法案の次期国会での確実な成立を求めます。
また、先日23日から始まった都議選においても、自民・公明・維新の候補者における女性の割合は、それぞれ10%・13%・25%と「均等」には程遠いレベルです。
この都議選で、私たち緑の党グリーンズジャパンは、小金井市議時代から女性の政治参画に取り組んできた漢人あきこさん(小金井市選挙区)を全力で応援します。そして、漢人さんとともに活動を続けてきた女性たちや市民と連携し、都政に新たな力強い女性議席を実現し、女性差別の撤廃に向けて行動を続けます。
《参考》
■【緑の党談話】女性議員を増やして多様性尊重と民主主義のパワーアップをhttps://greens.gr.jp/seimei/19400/
■列国議会同盟(IPU)が公表した調査(2017年6月1日時点)
http://www.ipu.org/wmn-e/classif.htm
■FEM-NEWS 「女性議員増法案、成立ならず」
http://frihet.exblog.jp/26749799/
PDFはこちら
参考:2011年 政府文書より(「FEM-NEWS」HPから引用)