【世界のみどり】スウェーデン緑の党が、政権でいかに気候政策を前進させたか!


2024年2月11日、緑の党グリーンズジャパン定期総会で、来日中のスウェーデン緑の党気候政策スポークスパーソンで国会議員のエリン・ソーダバーグさんにスピーチしていただきました。緑の党が、スウェーデン政府・議会で進めた政策や、EUの気候政策を大きく前進させていることが分かりました。

スウェーデン緑の党が実現した重要な気候政策
・気候変動対策の枠組
・政権が交代しても、どの政府も気候対策立案が義務になる法律
・EUで脱炭素に投資しやすい仕組み

YouTube https://www.youtube.com/watch?v=CfHKbIG5LIM

***スピーチから***

スウェーデン緑の党は1981年に設立されました。これはスウェーデンで原発に関する国民投票が行われた後のことでした。緑の党は平和運動や環境に関する活動そして女性に関する運動の中から生まれました。

1988年から1991年まで国会議員を有し、その後、議席を失いましたが、1994年から再び議員を出すことができました。2010年以降は政府と協力関係にあり、2014年からは2021年まで連立政権に参加していました。

その間、私たちはスウェーデンに大きな変化をもたらしました。

気候変動対策の枠組みを示す
2017年に気候変動に関する枠組を立ち上げました。そして2045年にネットゼロを目指すという目標を打ち立て、さらに2030年までに輸送部門での温室効果ガスを削減するという目標も出しています。

政権が交代しても、どの政府も気候対策立案が義務になる法律
また気候に関する法律も制定して、全ての政府は選挙で選ばれた時に、気候に対するアクションプランを打ち出さなければならないとしました。

また気候に関する諮問委員会を立ち上げました。これは専門的な研究者から構成されるもので、政府の政策が気候変動に関する目標を達成するのに十分かどうかということを分析するための組織です。

EUで脱炭素に投資しやすい仕組みを
スウェーデンは、EUの中での気候変動に関する政策を変えていくことに対して積極的な役割を担いました。特に排出権取引システムの改革を提案し、スウェーデン国内での排出量の削減に貢献しました。また、色々な補助金や税制優遇措置などを様々な業界向けに出して、各産業界が脱炭素への移行に投資ができるように奨励する制度を作りました。

このような一連の政策のおかげでスウェーデンの産業界にとって持続可能な開発のための意思決定は、同時にビジネスにとっても良い意思決定になり、スウェーデン国内で多くの産業界やビジネスが気候変動の緩和措置そして持続可能なビジネスのやり方に投資しやすくなっています。

そして、政権にあった時に、環境保護のために歴史的にも非常に大きな規模の予算を組みました。

また子どもの権利条約を国内法化するなど、社会的な政策についても大きく進展させました。

スウェーデン緑の党公式サイト https://www.mp.se/

共同代表 尾形慶子・漢人あきこと一緒に