【声明】「特定秘密保護法」成立に抗議し、同法の廃止を求める
【声明】 「特定秘密保護法」成立に抗議し、同法の廃止を求める
2013.12.7 緑の党グリーンズジャパン運営委員会
12月6日深夜、多くの反対の声を押し切り、特定秘密保護法が成立しました。
この法律は、民主主義や人権など、近代自由社会を構成する基礎的な要素を制限するものであり、到底受容できるものではありません。この法律によって、政権は恣意的に市民を抑圧できるようになります。「戦後」を「戦前」に変えてしまうものと言わざるを得ません。
与党は「この法律が無いと海外から信用されない」などと説明していますが、国連人権理事会の特別報告者らが批判の声明を発表、人権高等弁務官も懸念を表明したのをはじめ、海外からも批判の声が寄せられています。厳罰化が前面に打ち出され、市民の活動と自由を萎縮させる前近代的法律です。
さらに、衆参両院の委員会や本会議で強行採決を繰り返した与党の姿勢は、民主主義への冒涜であり、「多数による独裁」以外の何ものでもありません。法案の重要性に比して委員会や本会議での審議時間もあまりに短すぎます。政府側の答弁も場当たり的かつ曖昧なものに終始しました。このような制定過程で決められた法律の正当性を認めることはできません。
この法律は明らかに日本国憲法に違反しています。「知る権利」や「表現の自由」(21条)をはじめ、さまざまな「基本的人権」(11条他各項)を侵害します。「思想及び良心の自由」(19条)に基づいて政府の持つ情報を得、または開示する行為も咎められることになります。「公務員による不法行為による損害賠償」(17条)も、情報の隠蔽により難しくなることは必然です。また、「国会の国政調査権」(62条)も制限を受けざるを得ません。
それだけではなく、この法律は行政府への過度な権力集中を招き、近代国家の基礎である三権分立をも侵します。自由で規律ある国家運営を危機に陥れるのです。後世の歴史家から、末代まで批判されるでしょう。
私たち『緑の党グリーンズジャパン』は、この法律を廃止するためにあらゆる努力を惜しみません。この法案に反対するすべての市民や、各界の有識者など、自由を求めるあらゆる勢力とも連携して、この法律を廃止する運動に全力を注ぎます。
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