【談話】 フィリピンの大型台風30号(ハイエン)による被災者に支援の手を

【談話】 フィリピンの大型台風30号(ハイエン)による被災者に支援の手を
      日本は今こそ気候保護に主導的な役割を

2013年11月15日
緑の党グリーンズジャパン共同代表
すぐろ奈緒    髙坂 勝
長谷川羽衣子  中山 均

 11月8日(金)フィリピン中部のサマール島に上陸した超大型台風30号(ハイエン)は、レイテ島、パナイ島などフィリピン中部を横断しながら現地の人々の生活に甚大な被害をもたらしました。フィリピン政府の公式発表によれば、総人口の1割に相当する約967万人が被災したとされています。観測史上例のない最大風速87.5メートルの台風が直撃したレイテ島では、沿岸部に5メートルにもなる高潮が押し寄せ、死者は1万人に達するとも推測されています。

 一方、11日にポーランドの首都ワルシャワで始まった国連気候変動枠組み条約第19回締約国会議(COP19)の席上で、フィリピン代表団が大型台風ハイエンの被害と温暖化への迅速な対応を訴え「意義のある結果が視野に入るまで、会議期間中は断食する」と宣言しました。気候保護と温暖化防止への国際的な取り組みは、この20年間ほとんど成果を挙げられなかったのが実情です。基準年である1990年以降、日本では二酸化炭素削減を大義名分に19基もの原子力発電所を新たに稼働させてきましたが、二酸化炭素の排出量はむしろ増加しました。地球上で暮らす人々の経済活動の帰結として起きる深刻な自然災害を減らすべく、今、気候保護に対する根本的な取り組みが国際社会に求められています。そして、日本は近隣国フィリピンを襲った不幸な出来事を正面から受け、気候保護に対して主導的な役割を果たしていくべきだと考えます。

 日本は阪神・淡路大震災や東日本大震災の際、近隣のアジア諸国の友人達からたくさんの温かい支援を受けてきました。今、フィリピンで行なわれている救命活動は時間とのたたかいになってきています。迅速で十分な救援活動とともに、食料や飲料水・医薬品の不足、衛生環境の劣化、そして住む場所を失った人々への支援に、日本の経験と技術を活かす必要があります。政府、企業、団体、そして市民が、それぞれ積極的な支援に参加することを訴えます。

 

追記:寄付金については様々な団体で受け付けていますが、ここでは近隣のアジア諸国やフィリピンに対して地道な支援活動を継続している団体を紹介します。
   ●岡山倉敷フィリピーノサークル(OKPC)
      口座名:玉島信用金庫 勇崎支店 普通預金 口座番号 0140986
      倉敷フィリピノサークル
   ●ピースボート災害ボランティアセンター(PBV)
      郵便振替口座 : 00120-9-488841
      口座名:社)ピースボート災害ボランティアセンター
      詳しくはhttp://pbv.or.jp/donate/2013_philippines.html

 

参考:グローバル・グリーンズによるCOP19への声明
Global Greens --
Warsaw climate conference should produce real action as well as progress on an ambitious 2015 agreement

http://www.globalgreens.org/news/global-greens-warsaw-climate-conference-should-produce-real-action-well-progress-ambitious-2015