【声明】 ストップ・原発輸出!
【声明】 ストップ・原発輸出!
―必要なのは、省エネルギー・再生可能エネルギーに向けた国際協力―
2013年6月25日
緑の党グリーンズジャパン
運営委員会
日本政府は、2005年の「原子力政策大綱」等で原子力産業の国際的展開の方針を示して以来、原発輸出に向けて各国との原子力協定締結や交渉を進めてきました。
2011年には、東京電力福島第一原発で深刻な事故を起こしたにもかかわらず、民主党政権下でも原発輸出の動きは止まることが無く、原発メーカーも原賠法で賠償責任を問われないまま、ビジネスの拡大を海外に求め、ベトナムの原発建設計画への協力表明、ヨルダン、韓国、ロシアとの原子力協定が進められました。そして、政権を奪還した自民党は、原子力産業と一体となってこの流れを加速させ、アベノミクスの「成長戦略」に原発の再稼働や輸出を位置づけています。先月には、トルコへの輸出について合意し、さらにインドとの原子力協定の締結交渉も進められています。
福島原発事故による放射能汚染は広大な範囲に及び、今後も長期化が避けられません。事故の総括や検証は曖昧にされたまま、健康管理・医療対策や損害賠償・補償も進まず、被災地の人びとの生活や地域社会・経済はますます深刻さを増しています。この現実を放置しながら、原子力産業の利益やそれに群がる政治家の利権のために、放射能汚染と被曝労働、人権侵害、解決不能な使用済み核燃料や核廃棄物問題を世界に拡大させていくことは許されません。特にトルコはアルプス=ヒマラヤ造山帯に属し、地震が頻繁に発生する地域であり、福島原発事故のような悲劇が懸念されます。また核武装を進めているインドへの輸出は、核軍縮への逆行です。これらの計画はただちに撤回されるべきです。
日本は、かつて深刻な公害を経験しながら、海外への経済進出を通じて公害を輸出してきた過去があります。原発で同じことを繰り返してはなりません。
福島原発事故を受けて、原発ゼロへただちに見直す必要があります。私たちは、日本が、海外の人々に原発事故の不安をもたらすのではなく、共に新しいエネルギー政策に向けて協力していくことを強く求めます。
PDFファイルは→こちら