【談話】戦後80年―分断と紛争の拡大に抗して平和で公正な世界をめざそう

【談話】戦後80年―分断と紛争の拡大に抗して平和で公正な世界をめざそう

2025年8月15日                  
緑の党グリーンズジャパン
共同代表 中山均   漢人あきこ
尾形慶子 八木聡  

本日、80年目の「終戦の日」を迎えています。アジア太平洋の広範な地域への日本による侵略戦争、そして日本本土への空襲、沖縄での島民を巻き込んで戦われた凄惨な地上戦、広島・長崎への原爆投下などによるおびただしい数の国内外の犠牲者に、心より哀悼の意を表します。

 日本では、この80年間、憲法9条は空洞化が進みながらも守られ、海外で組織的な武力を行使することもかろうじて避けられてきました。憲法の平和力と、平和を求める市民の粘り強い取り組みや世論の力がもたらした結果です。

しかし今、国内外で、平和や人権をめぐる状況はこれまでとは次元の異なる新たな局面に突入し、世界各地で紛争が多発し多くの市民が犠牲となっています。

ロシアによるウクライナへの侵略、イスラエルによるガザでのジェノサイドは明白な国際法違反です。しかし、アメリカのトランプ政権は、これらを放置・容認し、あるいは直接・間接的に後押ししています。さらにトランプ政権は、自らイランの核施設を攻撃するという暴挙まで行ないました。国際社会はこれを制御できず、国際秩序の無法化・無力化が進んでいます。

国内でも、「日本人ファースト」を掲げる政党が、7月の参院選で勢力を伸ばしました。悪質な排外主義を露わにし、気候危機を否定し、デマやフェイクをまき散らすポピュリズム政党が、一気に多くの議席を得たことに、強い危機感を抱きます。民主主義の危機が、権力からではなく、市民社会の中からもたらされようとしている点で、これまでとは異なった局面を迎えていると言えます。

そのような状況の中でこそ、地球のかけがえのない豊かな自然環境を大切にし、世界中の人々との平和なつながりと地域の多様性の中で、分かち合い、支え合う公正で持続可能な社会の実現の重要性を訴え続けなければなりません。私たちの社会が生み出した格差や貧困に向き合い、人類自らがもたらした気候危機に対し、「自国ファースト」や利益優先のグローバル経済の拡大ではなく、人権や多様性、未来世代への責任を優先する地域・国際社会を実現するための政治こそがますます必要です。戦後80年の節目を地球環境・社会・経済・政治の未曾有の危機的な状況の中で迎えるにあたって、私たち緑の党グリーンズジャパンは、政治を変革し、希望を失わない全ての人々とともに、励まし合いながら、平和と民主主義への私たち自身の決意と誓いをあらたにし、これからも行動を続けます。

談話全文→ https://greens.gr.jp/uploads/2025/08/D-sengo80.pdf