【談話】第27回参議院議員選挙の結果を受けて
【談話】第27回参議院議員選挙の結果を受けて
2025年7月22日
緑の党グリーンズジャパン共同代表
中山均 漢人あきこ
尾形慶子 八木聡
今回の第27回参議院議員選挙では、自民・公明の与党が大きく議席を減らして過半数を割り込む一方、野党の中でも新興勢力が多くの議席を獲得するなど、長年続いた政治構造が大きく変化しました。これは、必ずしも前向きな要素ばかりではなく、深刻な状況も反映しており、今後の混乱も強く懸念されます。
また、私たち緑の党が推薦・支持した10名の候補者のうち、3名が当選を果たし、7名は残念な結果となりました。各候補や支援された皆さんの奮闘に心より敬意を表します。
今回の参院選では、7月3日に発した声明でも触れた通り、本来であれば、深刻な気候危機に対する対策、安心して暮らせる持続可能な社会保障の拡充と公正な負担のあり方、これらの問題と将来世代への影響など、長期的で持続可能な政策が議論されるべきでした。しかし、多くの政党の公約では、これらに関する議論や提案はほとんど見られず、私たちがこれらの課題を含む政策協定を結んだ4名の推薦候補者のうち、当選できたのは残念ながら1名にとどまりました。
一方で、「日本人ファースト」を掲げた参政党などが、差別や排除を正当化するかのような言動やデマを繰り返し、メディアやSNS上でそれらが大きな注目を浴び、拡散され、結果的に多くの議席を獲得しました。アメリカのトランプ政権や欧州の右派勢力の台頭などと同様の事態に、私たちは深刻で強い危機感を抱きます。これは、社会の中に、不安や怒りや閉塞感が渦巻いていることの反映でもあり、それにどう向き合うかが、これからの政治と市民社会に問われていると言えます。
緑の党は、どのような時代でも、「分断」ではなく「連帯」、「排除」ではなく「共生」を掲げ、市民とともに、対話と協調による社会の再構築をめざします。気候危機、格差拡大、民主主義の危機という時代の問いに、責任ある政治と希望あるビジョンで応えていく政党として、今後も取り組みを強めていきます。
選挙は終わりましたが、民主主義はここからが本番です。今回の結果の意味と今後の課題について、党内外で広く市民の皆さんとともに真剣に議論しながら、声を上げ、未来をつくっていきましょう。
談話全文→https://greens.gr.jp/uploads/2025/07/danwa_27sangiinsen.pdf