【談話】戦後79年-非戦と非暴力の世界の実現に向け

【談話】戦後79年-非戦と非暴力の世界の実現に向けて

2024年8月15日                      
緑の党グリーンズジャパン       
共同代表 中山均 漢人あきこ
      尾形慶子  八木聡

本日、戦後79年目の「終戦の日」を迎えています。アジア太平洋の広範な地域への侵略戦争、日本本土への空襲、沖縄での島民を巻き込んで戦われた凄惨な地上戦、広島・長崎への原爆投下などによるおびただしい数の国内外の犠牲者に、心より哀悼の意を表します。

また、ロシアによるウクライナへの侵略戦争、イスラエルによるガザでのジェノサイド、世界各地の人権弾圧や相次ぐ紛争などで、多くの市民が犠牲となっていることを憂慮します。そして、核兵器禁止条約に結実した人類の核廃絶の願いに反する「核威嚇」をあらわにするプーチン大統領はじめ、「核抑止」に依拠する核保有国やそれに依存する国々の姿勢を非難します。

岸田政権は、ウクライナ戦争や「中国・北朝鮮の脅威」を口実に、この間、「核抑止力」論への依存を深め、平和を希求する憲法の理念を否定し、非戦・非武装を宣言した憲法9条を空洞化させ、先制攻撃を可能にする安保3文書の改定、軍事費の拡大、南西諸島(琉球弧)などでの軍備強化、殺傷さっしょう武器の輸出を進めています。

しかし、軍備拡大の応酬や核抑止論の先に私たちの未来を描くことはできません。核廃絶の努力、実効的な平和構築の枠組みの強化こそが、人類にとって、ますます重要です。

また、いっそう深刻になっている気候変動は甚大な気候災害をもたらし、各地の紛争を複雑化・深刻化させ、格差や貧困を再拡大させています。さらに、各地の紛争や人道危機は、民主主義や市民主権の危機とも密接に結びついています。

民主的な社会を確立し、社会が生み出した格差や貧困に向き合い、人類自らがもたらした気候危機に対し、世界が共同して立ち向かわなければなりません。そのために残された時間はわずかです。利益優先のグローバル経済の拡大や核開発・軍備拡大は、気候危機への対策を後戻りさせ、人類の未来を閉ざすものです。

79年目の「終戦の日」にあたって、私たちはまず、日本政府に対し、破滅的な戦争と加害の歴史への責任、そしてその被害の実態に向き合い、非戦と非暴力の世界を実現させるための先頭に立つことを求めます。また、国内外の戦争被害者、原爆被爆者が高齢化する中、その一刻も早い救済に努めるべきです。その上で、ウクライナでの戦争や各地の紛争においても、その終結や解決に向けた独自の役割を積極的に果たすことを求めます。

私たち緑の党グリーンズジャパンも「地球ひとつぶ」の豊かな自然環境を大切にし、世界中の人々との平和なつながりの中で、分かち合い、支え合う公正で持続可能な社会の実現をめざし、気候危機に向き合い、政治を変革し、これからも行動を続けます。

最後に、世界各地で広がる紛争や人道危機の中で、侵略者と圧制者に怒りの声を上げ、抵抗する市民に深い連帯の意を表明します。希望を失わない全ての人々の声と行動に励まされながら、平和と民主主義への私たち自身の決意と誓いをあらたにします。

全文(PDF)→ https://greens.gr.jp/uploads/2024/08/danwa_sengo79.pdf