【談話】アメリカ大統領選を受けて ~アメリカの大転換を見越し、気候変動対策の加速を

【談話】 アメリカ大統領選を受けて

~アメリカの大転換を見越し、日本の気候変動対策の加速を~

 

2020年11月11日
緑の党グリーンズジャパン共同代表
松本なみほ

  アメリカ大統領選挙において、民主党ジョー・バイデン大統領候補、カマラ・ハリス副大統領候補の当選が確実となりました。アメリカ緑の党も、バイデン陣営を後押しする形で大統領選をたたかいました。

  トランプ政権によって米国はパリ協定から離脱(本年11月4日)しましたが、短期間のうちに復帰する見通しとなったことに安堵するとともに、次期バイデン政権による気候危機対策、人種差別撤廃、公正な社会実現などの政策が進められることを期待します。

  民主党の大統領選候補者指名を競ったサンダース陣営と共同作成した「統一提案」は、"Climate change is a global emergency” (「気候変動は世界の緊急事態である」)という、気候非常事態宣言から始まっています。そして、2035年までに電力部門からの二酸化炭素排出をゼロにすること、遅くとも2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにするという目標が明記されています。 この「統一提案」をもとに、バイデン陣営は”Joe’s Vision”(「ジョー・バイデンの展望」)を作成しました。労働者の権利を尊重した上での再生可能エネルギー産業への転換-アメリカ版「公正な移行」政策-としても注目すべきでしょう。
 
  また、バイデン次期大統領は「パリ協定への復帰」とともに「就任後100日以内の気候サミットの開催」も打ち出しています。日本も「2050年温室効果ガス排出実質ゼロ」に見合うエネルギー基本計画の抜本的改定を加速させ、2030年石炭火力ゼロをはじめとして、できる限り早期かつ大幅な温室効果ガス排出削減を実現すべきです。

 

PDFファイルは⇒https://greens.gr.jp/uploads/2020/11/danwa20201111.pdf