【談話】改憲勢力の3分の2議席は阻むも、政治への関心に大きな課題
【談話】改憲勢力の3分の2議席は阻むも、政治への関心に大きな課題
2019年7月22日
緑の党グリーンズジャパン共同代表
長谷川羽衣子 中山 均
松本なみほ 橋本 久雄
今回の参議院選挙は、与党と日本維新の会などを合わせた「改憲勢力」が憲法改正の国会発議に必要な3分の2議席を維持することを、立憲野党と市民の奮闘で阻むことができました。自民党安倍政権が早期の憲法改正をめざすなかで、大きな意味を持つ結果です。しかしその一方で、投票率は戦後2番目に低い48%に留まり、与党も野党も政治への関心を喚起できていない、という現状を浮き彫りにする結果ともなりました。また、今回の参院選では選挙区と比例代表で計104名の女性が立候補し、候補者に占める割合は28.1%で過去最高となりましたが、当選者は28名に留まり、過去最多だった前回と同数です。
緑の党が推薦・支持・支援した候補は33名中9名が当選しました。その中でも、中山均共同代表が選対の中核を担った新潟選挙区の野党共闘候補・うち越さくら氏の当選と、LGBT当事者で緑の党のサポーターでもある立憲民主党の石川大我氏の当選は快挙です。
全国の1人区では、野党共闘候補が10議席を獲得しました。前回、2016年の参議院選挙に比べて1議席減らしたものの、10名中7名が新人だったことを考慮すると大善戦です。東日本の複数区では、立憲民主党が各選挙区で1議席ずつ7議席を、共産党と国民民主党も2議席ずつ獲得するなど、ここでも善戦しました。しかし、東京選挙区・神奈川選挙区では、日本維新の会の台頭を許しました。また西日本の複数区では、勢いに乗る日本維新の会に押され、立憲民主党と共産党、野党共闘の無所属候補がわずか1議席ずつという結果に終わりました。一方で、山本太郎氏率いる新党・れいわ新選組は主に40代以下の支持を得て、重度障害の当事者2名の議席と政党要件を獲得しました。山本太郎氏は落選したものの、今後の動きが注目されます。また、NHKから国民を守る党が1議席を獲得したことは、既存政治への不審・不満の表れと言えます。
いずれにせよ、「改憲勢力」による3分の2議席は阻止したものの、政治への関心が低下し続ける現状を真摯に受け止める必要があります。
私たち緑の党は、これからはじまる憲法改正議論と消費税増税に対し、立憲野党の国会議員、志を同じくする自治体議員、そして何より市民とともに、あらためて凍結をめざして運動を展開していきます。そして、政治への希望を取り戻すために、これからも緑の理念を訴えていきます。
一部修正しました。 2019.7.22 20:00
PDF➡https://greens.gr.jp/uploads/2019/07/danwa20190722.pdf
*参照*
【2019参院選】推薦等候補者一覧➡https://greens.gr.jp/senkyo/26114/
第25回参議院議員選挙の推薦等候補者の選挙結果➡https://greens.gr.jp/senkyo/26145/