【談話】翁長雄志沖縄県知事の訃報に接して

  【談話】翁長雄志沖縄県知事の訃報に接して

2018年8月9日
緑の党グリーンズジャパン
  共同代表       橋本久雄
長谷川羽衣子
松本なみほ
中山 均


  昨日(8月8日)、翁長雄志沖縄県知事が亡くなりました。私たち緑の党も謹んで哀悼の意を表し、ご冥福を心からお祈りいたします。ご遺族や沖縄県民の皆様にとって大きな悲しみであるだけでなく、平和を願う人びとにとって大きな存在を亡くしたことは、誠に痛恨の極みです。

 翁長知事は沖縄にアメリカ軍基地の負担を強いる日本国政府と真っ向から対決し、アメリカ政府や国連にも直接赴いて沖縄の苦境を訴えるなど、一貫して沖縄の人びとの暮らしを守るために闘って来られました。その、平和を求めて地元の人びとに寄り添うという信念は、世界からも高く評価され、私たちの希望でもありました。

 翁長沖縄県知事は7月末、前知事が承認した辺野古基地建設に伴う埋め立て許可を撤回するための手続きに着手していました。病状の進む中、最後の力を振り絞っての行動であり、「埋め立て承認撤回」は翁長知事の事実上の「遺言」ともなりました。

 私たちは、志半ばで倒れられた翁長知事の「埋め立て承認撤回」の遺志を強く支持し、新基地建設工事の中止を強く求めます。また、翁長知事が問うたのは、辺野古新基地問題にとどまらず、地方自治や民主主義を踏みにじるこの国の政治であり、沖縄の民意に向き合おうとしない「本土」の人びとの意識のありようです。その意味で、「翁長知事の遺志を引き継ぐ」という言葉では表現しきれない、重い課題を背負っているという自覚を私たちは持ちながら、沖縄の人びとが抱える課題に向き合い続ける必要があります。

 沖縄のために尽力された翁長知事の御功績に深く敬意を表するとともに、あらためて心から御冥福をお祈りいたします。

 

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