【声明】…暴力的な排除をやめヘリパッド基地建設を白紙へ
【声明】 やんばるの自然と生き物たちと、高江の人たちが静かに暮らせるよう
暴力的な排除をやめヘリパッド基地建設を白紙へ
2016.8.6
緑の党グリーンズジャパン運営委員会
参院選が終わるや否や、沖縄防衛局は、N1ヘリパッド基地建設が予定されている東村高江にて、機動隊による制圧体制のもと、大型工事車両を米軍北部訓練場のメインゲートに搬入しました。また県道を封鎖するため、たった140人の村に500~1000名規模の機動隊を投入し、高江ヘリパッドを7月22日着工しました。
しかし防衛省には、県道上で抵抗している人々やそのテントを排除する権限はありません。それにもかかわらず、非暴力で抵抗を表現する市民を強権的、暴力的に規制し、負傷者も出ています。政府・防衛省の強権と機動隊による市民への暴力は絶対に容認できません。
加えて、防衛省が米軍属女性暴行殺人事件を受けた防犯パトロール要員として沖縄に派遣した職員60人を、その目的に反し、高江のヘリパッド工事現場の警備に当たらせていることも判明しました。事件や事故を逆に利用して県民を抑圧する手法はこれまでも度々繰り返されており、強く批判されなければなりません。
また、周辺に広がるやんばるの森は、希少生物が生息する繊細で豊かな生態系を有しています。政府は、国際的にも希少とされ高くその価値を認められ、国が保全を求められているこの森を自ら破壊しようとしています。工事用大型車両用に森を切り開いて道路を作り、ヘリパッドが完成すればオスプレイが年間4000回以上の訓練をおこなうことになり、生態系や人々の暮らしへの影響は深刻です。安倍政権は、沖縄の人々の平和で安静な暮らしと民意を土足で踏みにじり、米国に追従して周辺諸国との緊張を増幅させる道をひたすら突き進もうとしているのです。
そして、連日現地で繰り返される住民の抗議とそれを暴力的に抑圧する強権の現実を、「本土」の市民もしっかりと直視し、声を上げる必要があります。この現実を無視することは、民主主義や人権の抑圧、貴重な環境の破壊に加担することにつながります。その意味でも、「本土」側の報道機関の責任も重大です。
緑の党グリーンズジャパンは、安倍政権の暴挙に強く抗議するととともに、政府に対し、参院選沖縄選挙区で明確に示された民意に反するヘリパッド基地建設を中止すること、沖縄県の意志を尊重して辺野古移設計画を中止・撤回することを強く求めます。そして、海兵隊の速やかな撤退と、沖縄の米軍基地の無条件の返還について、米国とただちに協議することを要請します。
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