【声明】原子力規制委員会の高浜原発審査書決定に抗議します

原子力規制委員会の高浜原発審査書決定に抗議します

           2015年2月16日

           緑の党運営委員会

2月12日、原子力規制委員会は関西電力・高浜原子力発電所3、4号機の審査書を決定しました。これは事実上、再稼働の「合格証書」といえます。

私たち緑の党はこの決定に抗議するとともに、高浜原発の再稼働に改めて反対します。そして新規制基準、規制委員会の人事を見直し、また政府が福島の事故を引き起こした反省を踏まえ、原発を廃止する方向へ政策を転換するよう求めます。

2011年の東京電力・福島第一原発事故から4年を迎えようとしている現在も、事故は収束しておらず、その原因も究明されていません。また、昨年5月の大飯原発差し止め福井地裁判決は、新規制基準では安全を確保できないと指摘しましたが、その後も、この指摘にこたえるような規制基準の変更は何らなされていません。

そのため、多くの市民が、パブリックコメントへの応募などを通じて、安全性への不安を訴えてきましたが、これらの意見が反映されることはありませんでした。また、事故が起こった際に深刻な影響を受ける周辺自治体(被害地元)の合意も求められておらず、協定に留まっているのが現状です。何より、現実性のある住民の避難計画も策定されていないなかで、審査書を決定することは許されません。

昨年11月の大津地裁決定は、原発の危険性自体は福井地裁判決と同様の認識に立ちつつ、保全の必要性(判決を待てないほどの緊急性)を否定した理由として、住民の避難計画等が未だ不充分な段階にあって,同委員会が拙速に新規制基準に適合すると判断して再稼働を容認するとは到底考えられないと述べています。同決定は事実上,規制委員会に慎重に審査するよう要請したものといえますが、規制委員会はこの大津地裁の指摘も無視しました。

緑の党は、本年4月に行われる統一自治体選挙に向けて、改めて地方から「再稼働反対」の声を上げて行きます。

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