【声明】「イスラム国」の暴力を非難し、力による分断支配に加担する安倍政権を強く批判…

   【声明】 
     「イスラム国」の暴力を非難し、
     力による分断支配に加担する安倍政権を強く批判します

2015年2月3日
緑の党グリーンズジャパン運営委員会

 「イスラム国」を名乗る組織による人質事件について、湯川遥菜さんに続き、後藤健二さんの殺害が報じられました。戦争の非道さや戦時下の人びとの苦難を命がけで取材してきた後藤さんを失ったことは、ジャーナリズムにとっても平和を希求する私たちにとっても、きわめて残念です。 非武装の民間人を殺害した同組織の残虐非道な行為を、私たちは強く非難します。同組織によって殺害された、後藤さんを含む内外のジャーナリストや民間人の皆さんにあらためて哀悼の意を表するとともに、現地で日々多くの市民が暴力と抑圧の犠牲となっている現実にも、心を痛めるものです。同時に、この事件がイスラム教徒の人びとへの偏見や差別につながらないよう、国内外に訴えます。

 中東で泥沼化する紛争の背景には、深刻な貧困や格差とともに、欧米列強が現地の勢力を分断し、武器や資金を提供することによって植民地時代から続く支配を継続しようとしてきた歴史があります。大国の利害とその副産物としての暴力の連鎖が、人びとを混乱に陥れ続けてきたのです。 日本が真の意味での「積極的平和主義」をめざすならば、そうした大国支配のための対立構造を転換させ、人びとのいのちや生活に根差した行動と言葉を選択する必要があります。 今回の事件の発端のひとつとなった「イスラム国」対策2億ドルの「人道支援」も、同組織と敵対する「国家」に対してではなく、和解や平和のために貢献する国際機関やNGO(非政府組織)を通した支援も選択肢としてあり得たはずです。また、そのタイミングも最悪でした。後藤さん殺害を受けた安倍首相の「罪を償わせる」との発言も、混迷するシリアやイラクの人びとの和解や平和にはまったく貢献しないどころか、大国の介入や支配を継続し、紛争を激化させるという決意表明にしか受け取れません。さらにこの発言は、一層相手を刺激して邦人を危険に晒すものであり、慎重さに欠くものと言わざるを得ません。 しかもこうした発言は、集団的自衛権容認や軍事利用のODA解禁など、一連の軍事化の流れの上になされています。もはや安倍政権は、日本と世界の市民の平和と安全にとって憂慮すべきものと受け取られているのです。私たちは、こうした姿勢を根本的に転換することを求めます。

 最後に私たちは、「イスラム国」の暴力を重ねて非難するとともに、和解プロセスを通じて分かち合いの平和な歴史を始めるため、支配と従属、対立と紛争の歴史的悪循環から脱却することを提唱します。そのために、今後も世界90カ国の緑の党の仲間や世界中で平和を求める市民とともに、対話と相互理解による紛争解決、公正な社会の実現を追求していきます。

 

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