【声明】川内原発の新規制基準「合格」に抗議します

 

【声明】川内原発の新規制基準「合格」に抗議します

2014年9月12日
緑の党グリーンズジャパン 運営委員会

 9月10日、原子力規制委員会は安全対策の新規制基準ではじめて、九州電力川内原発が「適合」していると判断しました。火山噴火の危険性が指摘され、避難の計画も全くできていない原発を審査で認めること自体、新規制基準の不合理性や審査の甘さを自ら露呈しています。そもそも、新規制基準は田中委員長も認めていたとおり、安全を保障するに足りるものではありません。また人選に問題のある原子力規制委員会が、客観的・中立的な審査ができるはずがありません。

 川内原発の周辺自治体は原発の安全性に対して強い懸念を表明しており、再稼働など重要事象の「事前了解」を盛り込んだ安全協定の締結を九州電力に求めていますが、現在でも九州電力はその求めに応じていません。薩摩川内市に隣接する姶良市議会は再稼働に反対する意見書案を可決し、その他の周辺自治体でも、避難計画の実効性に不安の声が出ています。また、周囲で起こる巨大噴火の兆候を観測でとらえられるとの九電の方針に火山学者から異論が相次いでいます。

 7月から8月にかけて行われたパブリック・コメントでも、「火砕流が到達する可能性がある」、「放射性物質の大量放出をもたらす事態を検討しておらず防止策もない」、などの意見が寄せられましたが、原子力規制委員会はその不安の声に応じることなく、審査書案の表現の一部を変更するにとどめました。

 今回のようなずさんな審査で原発の再稼働が認められるのであれば、再び福島の惨事を繰り返すことになります。

 私たち緑の党は、川内原発の再稼働に反対すると同時に、新規制基準、規制委員会の人事の見直しを求めます。そして、政府が福島の事故を引き起こした反省を踏まえ、原発を廃止する方向へ政策を転換するよう求めます。

 

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