【談話】安倍内閣改造は男女の機会均等につながらない

 

【談話】安倍内閣改造は男女の機会均等につながらない

2014年9月5日
緑の党グリーンズジャパン共同代表 長谷川羽衣子

 9月3日、安倍首相は内閣改造人事を発表しました。

 安倍首相だけでなく、新聞・テレビなどメディア各社は「過去最多タイの女性5人が入閣」と女性の登用を強調していますが、このことがもてはやされるという現状にこそ、日本のジェンダー政策の深刻な遅れが表れています。

 近年、国会議員の一定数を女性に割り当てる「クオータ制度」を導入している国は世界195ヵ国中87ヵ国と、約45%(※)にものぼります。その結果、女性国会議員数の世界平均は22%に達しています。これに対し日本の国会における女性議員の割合は10%あまりと、OECD加盟の34か国中、最下位です。安倍首相が「2020年までに指導的立場にいる女性を30%になるよう期待する」と述べたことも他人事のような発言であり、具体性がなんら言及されていません。このように、今回の人事もパフォーマンスに過ぎません。

 今年の半ばに東京都議会と国会でセクハラ野次を飛ばしたのは自民党の男性議員でした。また、自民党政権はこれまで婚外子への差別待遇を維持し、夫婦別姓を現在も認めていません。このような旧弊で差別的な価値観をもった政党には、女性が男性と同様に活躍できる社会を実現することはできません。

 女性が活躍できる社会への一歩として、まずは国会議員、閣僚にはクオータ制を導入すべきです。

 緑の党は役員と候補者について、政党としては日本で唯一、男女同数のクオータ制を実践しています。そして、日本全体でのクオータ制の実現をめざし、市民とともにこれからも活動して行きます。

※男女共同参画白書平成23年度版
http://www.gender.go.jp/whitepaper/h23/zentai/html/honpen/b1_s00_02.html


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