【声明】北朝鮮拉致被害者の一刻も早い救済を

 【声明】北朝鮮拉致被害者の一刻も早い救済を

2014年6月1日 
緑の党グリーンズジャパン運営委員会

 

 去る5月26日からストックホルムで開かれていた日朝外務省局長協議を経て、29日、安倍首相は拉致被害者の再調査で北朝鮮と合意したと発表しました。

 合意は、北朝鮮が拉致被害者ならびに拉致の疑いが排除されないすべての行方不明者の包括的・全面的な調査を行ない、生存者が判明した場合には帰国させること、調査の進展に応じて日本の制裁を段階的に一部解除することなどが内容となっています。日本政府から検証要員を平壌に派遣する方針も検討されていると伝えられています。

 これらは、日朝両政府の様々な政治的思惑も反映されたものとはいえ、従来の両政府の立場からの画期的転換であり、問題の解決に向けた大きな前進として、私たちは基本的に歓迎します。また、この合意が実効性あるものとして早期に具体的な進展が図られ、海外の関係各国も含む全ての拉致被害者が一刻も早く救済されるよう強く望みます。

 一方、2002年の日朝平壌宣言において「拉致問題の解決」とともに謳われた「植民地支配の過去の清算」「日朝国交正常化交渉の開始」などは、北朝鮮のミサイル発射や核開発と日本の制裁措置によって宙に浮いたままとなっています。今回の合意を機に、両政府が同宣言の原点に立ち返り、これを誠実に遂行するよう、あらためて求めます。

 
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