【談話】現在のダンス規制は表現の自由を侵害する―大阪のクラブの風営法違反無罪…

  【談話】  現在のダンス規制は表現の自由を侵害する―
        大阪のクラブの風俗営業法違反無罪判決を受けて

2014年4月29日
緑の党グリーンズジャパン共同代表
長谷川羽衣子

 4月25日、許可を受けずに客にダンスをさせるクラブを営業したとして風俗営業法違反の罪に問われた大阪市の元クラブ経営者に、大阪地裁は無罪を言い渡しました。

 私たち緑の党は、この判決を支持します。

 1948年に施行された風俗営業法がダンス営業を規制しているのは、終戦直後、ダンスホールで性売買が行われていたことに端を発します。しかし、現在のクラブは、当時のダンスホールとは全く異なる営業実態であり、警察庁もダンス営業が性売買に結びついた事例を「近年は把握していない」と認めています。

 警察は取り締まりの理由として、客によるごみの放置や騒音で近隣住民からの苦情が寄せられているクラブが少なくないこと、そして「営業の行われ方によっては享楽的雰囲気が過度にわたる」ことを上げています。騒音などに対しては、もちろん規制が必要ですが、それは公害防止に関する法令によって行うべきことで、「享楽的雰囲気」を規制の対象とすることは、憲法に定められた「表現の自由」の侵害にもつながります。まして、60年以上前に制定された法律で、当時存在しなかったクラブを規制することは適切とは言えません。私たち緑の党は、多様な文化を認めることは自由な社会にとって不可欠だと考えます。現在の状況に応じた法改正を求めます。

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