PFAS対策(暫定版)
2025年3月
緑の党グリーンズジャパン政策部
「PFAS」(per- and polyfluoroalkyl substances)は自然界でほぼ分解されず、人体や環境中への残留性が高いため「永遠の化学物質」と呼ばれ、航空燃料火災などに有効な泡消火剤やフライパンの表面加工、半導体の製造などに利用されてきましたが、近年、深刻な環境汚染や健康被害・血液検査異常などが確認されるようになっています。
欧米で厳しい環境基準が定められ規制が進んでいますが、日本の対応は遅れており、緑の党としても当面の対応として、以下のような国や自治体の対策が必要であると考えています。今後もさらに必要な対策を検討していきます。
○ 国による対策
- 河川等水質 暫定指針値50ng/Lを基準に変え強化
- 水道水基準 暫定目標値50ng/LをPFOS、PFOAそれぞれ4ng/L以下に(米基準参考)
- 規制対象の拡大 PFNA、PFHxS 飲料水10ng/L以下に(米基準参考)
- 工場排水 PFAS基準設定 水質汚濁防止法改正
- 産業廃棄物処分場 排水基準設定 廃棄物処理法改正
- 農地のPFAS基準設定。土壌汚染対策の実施。
- 効果的な土壌汚染対策の研究(散水すれば化学分解するような)
- 土壌汚染時の対策費用の補助等の実施
- NON PFAS製品の普及促進
- PFAS製品の使用の見直し 人工芝など
- 地下水を食品・飲料水(ミネラルウォーター)に利用している工場などのPFAS検査の義務化
- 血漿中PFAS基準の設定(アメリカ7PFAS合計20ng/ml、ドイツPFOA10 ng/ml、PFOS20ng/mlを参考に)
- 大規模な血液検査(疫学調査)実施
- PFAS 1日摂取基準量の見直し
- PFAS汚染治療の検討
- PFAS外来の設置支援
- 血中PFAS検査場所の確保
- PFAS汚染地域での無料健康相談、無料健康診断・無料血液検査実施
○ 自治体による対策
- 水道水検査実施、独自基準設定
- 河川水質検査、地下水水質調査実施
- 農産物、海産物のPFASチェック
- 農地の土壌汚染対策の実施
- 住民の血液検査実施
- 自治体でのPFAS製品の使用見直し 人工芝など
- PFAS使用製品回避の啓発
- 泡消火剤設置可能性施設の点検・規制・交換推奨