【世界のみどり】カナダ、オーストラリア、イギリスで緑の党は与野党・右翼勢力とツバ競り合い!
日本の参院選に先立ってカナダ、オーストラリア、イギリスでも、今年4月5月に行われた国政選挙と地方選挙で、緑の民主的政治勢力は、政権与党や右翼的勢力との間で激しく争い、議席の減少を抑えました。いずれも、平和や気候対策を進める上でさらに困難が予想されますが、緑の党は立ち向かっています。
<カナダ下院選挙で、緑の党は議席1に>
4月28日のカナダ下院議会選挙(343議席)は、米国のトランプ大統領の「カナダを51番目の州」発言に反発した国民の心情を反映して、与党・自由党が169議席(改選前154議席)を獲得する勝利となりました。緑の党は、小選挙区制という困難のもと2議席から1議席減らしましたが、党首であるエリザベス・メイ氏の議席は守りました。
(参照)カナダ緑の党フェイスブック
https://www.facebook.com/GreenPartyofCanada/posts/pfbid02Vrz3vfth9UDLoQckv2u2H3fBm3REsMfbb5ieEumRjjxfDVr9QP25NhfqZVqyLQAJl
<オーストラリア緑の党は下院では議席減、上院では維持>
5月3日にオーストラリアの下院と上院の選挙が行われました。下院選挙は、特殊な小選挙区制(順位付き即日決選投票制)です。与党・労働党が大勝したのは、野党の保守連合(自由党と国民党)の大敗のおかげです。かれらの移民政策や、公共部門の削減・中国に関する政策が「オーストラリアのトランプ」のような印象を与えたからと言われています。
緑の党は、下院での党首アダム・バント氏の落選を含め、議席を大幅に減らし、前回の4議席から1議席になりました。しかし、上院では改選6議席すべてを守り、非改選と合わせ11議席になりました。緑の党は、第3政党として安定した影響力をもって、気候・住宅・生活危機などの分野で強力にアクションしようと決意しています。
(参照)オーストラリア緑の党フェイスブック
https://www.facebook.com/AustralianGreens/posts/pfbid0uLj5axagRKKaUJvS9KNLUhoaZjXwZxx4smtd2buLurkSUkEx2hfGeBTmuFD3PQ7Ll
<イギリス自治体議員選挙、右派ポピュリストが躍進!緑の党は昨年に続いて最高の結果!>
今年5月1日にイギリスの各地で行われた自治体議会選挙では、右派政党「リフォームUK」が大躍進し、下院補選でも与党・労働党候補を僅差で下しました。「リフォームUK」は、かつて「ブレグジット党」と呼ばれた反EU・反移民などを掲げる右派ポピュリスト政党です。
保守党は、昨年7月の衆院選で政権を労働党に奪われましたが、今回さらに「リフォームUK」に野党第一党の地位も脅かされそうです。「リフォームUK」は、右翼的な移民政策などを訴え、各地の地方議会の約1600議席のうち677議席を獲得する大勝となりました。与党・労働党の選挙対策関係者はBBCに対して、財政健全化の一環として導入した、年金受給者への暖房費補助打ち切りなどが苦戦の要因と話しました。
このように、労働党と保守党が「リフォームUK」に囚われたのに対して、UK緑の党(イングランド&ウェールズ緑の党)は成長を続けています。昨年5月の各地の自治体議員選挙で、緑の党は史上最高の勝利を手にしたのに続き、今年5月にも、「リフォームUK」に奪われた議席を6議席にとどめた結果、緑の党は43議席純増、181郡で859議席と、8年連続で地方議員を増やすことができました。
(参照)世界のみどり 2024年7月
https://greens.gr.jp/notice/world-news/36700/