【世界のみどり】ドイツ ニーダーザクセン州議会選で、緑の党が倍増…

 

ドイツ  ニーダーザクセン州議会選で、緑の党が倍増


原発延命反対などが評価された!

 

ドイツ北西部のニーダーザクセン州で10月9日に行われた州議会選挙(定数104)で、緑の党は議席を倍増24としました(得票率14.5%、5.8ポイント増)。

社会民主党(SPD)が57議席(33.4%、3.5ポイント減)で第1党の座を維持した一方、中道右派の自由民主党(FDP)は議席獲得に必要な得票率5%を割り込み(4.7%、2.8ポイント減)、持っていた11議席をすべて失いました。最大野党のキリスト教民主同盟(CDU)は47議席(28.1%、5.5ポイント減)でした。またこの州でも、極右の「ドイツのための選択肢(AfD)」は躍進しました。議席は、倍増18議席(10.9%、4.7ポイント増)でした。

大敗を喫した自由民主党(FDP)は、原発を2024年まで稼働延長と債務ブレーキ(注)の復活を訴えており、連邦政府3与党の中で、社民党(SPD)と緑の党と意見を異にしています。これが影響したと分析されます。

(注)財政均衡を義務付け、GDPの0.35%を超える財政赤字(新規債務)を禁じるドイツ基本法(憲法)上の規定。新型コロナウイルス禍対応のため、2020年予算以降、債務ブレーキは適用されていなかった。

社民党(SPD)は、緑の党と連立協議を始める模様です。社民党(SPD)はフォルクスワーゲン(VW)を有する同州自動車産業を重視する一方、緑の党は公共交通機関や自転車の活用を主眼としています。両党の交渉はモビリティー政策が論点になるとみられます。

 

(参考)
独ニーダーザクセン州緑の党facebook https://www.facebook.com/GRUENE.Niedersachsen/
JETRO https://www.jetro.go.jp/biznews/2022/10/39bc5e3696cf24ed.html