【報告】 世界の希望、グローバル・グリーンズ世界大会が開催されました

 

【報告】世界の希望、グローバル・グリーンズ世界大会が開催されました

2023年6月20日 

緑の党グリーンズジャパン運営委員会

 世界約100カ国の緑の党をネットワークする「グローバル・グリーンズ(以下GG)」は、6月8日から11日の4日間「第5回世界大会in韓国」を仁川で開催しました。一昨年開催の予定でしたが、コロナ禍のため2017年のリバプール大会以来6年ぶりとなりました。

2018年のIPCCの「1.5℃報告書」の衝撃を踏まえた待ったなしの気候危機対策、コロナ禍で問われた経済のあり方、ロシアのウクライナ侵略で平和をどう再構築するかなどが問われる状況の中での開催でした。世界84カ国から約1,000名が参加、日本からは現地に36人、オンラインで21人が参加し、活発な議論と交流を行い情報の共有と連帯を深めました。

緑の党グリーンズジャパン(以下GJ)は、福島での原発事故後の現状を伝え、汚染水放出に反対するセッションを企画しました。約50人が参加し、原発はエネルギー不足の解決策ではないこと、汚染水放出に反対する声がたくさんあることが再確認できました。

 また、動物が行き来できる生物回廊をつくる運動を世界中で推進することなどを提案しました。

 大会は、エコサイド(生態学的虐殺)、気候難民、AI、生物多様性、動物の権利、女性・若者・子ども・先住民・LGBTQの権利などに関する多様なテーマでのセッションなどを経て、18の決議を採択し、GG憲章を改正しました。

 決議は、「エコサイドが国際犯罪と見なされ、国際条約で監視される法的枠組みの構築に取り組む」決議、「ウガンダで導入されたLGBTQIA+を犯罪化、投獄及び死刑判決の脅威を非難し、ウガンダ政府に対し、この決定を直ちに見直すよう求める」決議、「ロシアのウクライナへの侵略とエコサイドを非難しウクライナに連帯する」緊急決議など。GJなどが提案した汚染水の放出を含む「太平洋における核廃棄物とその処分の継続的な脅威に懸念を表明する」決議も採択されました。

 GG憲章は、ジェンダー平等の観点から「男女」という表記を「すべての人」へと改正、気候危機に関しては「新しいミレニアムが変革を開始する・・・」という認識では遅すぎるとのヤング・グリーンズの提案でこの文言を削除しました。

 大会最終日には、改めて「グローバルな連帯と団結が求められている」ことを確認し、大成功のもと閉幕。次回は5年後の2028年、アメリカ大陸で開催されます。2030年までに温室効果ガスの半減が求められる直前の大会であり、その実現にめどが立っているか否かが問われる歴史的な大会となります。

GJは、今大会で学んだことを活かし、世界の仲間と連帯して、ジェンダー平等がより進み、平和の再構築への道筋が強化され、気候危機の解決の希望が見いだせる時代を引き続きめざします。

PDF→ https://greens.gr.jp/uploads/2023/06/houkoku_GGC.pdf