【報告】映画『0円キッチン』ダーヴィット監督とのランチミーティング
家庭でできることをしたり、自宅の冷蔵庫の陳列を考えるのもいい。でもそれでは世の中は変わらない。政治、法制度などをつくらないと社会は変わらない」映画「0円キッチン」ダーヴィット監督
報告者 緑の党共同代表 長谷川平和
映画「0円キッチン」のダーヴィット監督を日本に招くためのクラウディングファンド
を緑の党もサポートした関係で、1月15日、高円寺で監督とランチ・ミーティングをしました。国際環境NGOのFoEで活動している吉田明子さん、今回ユナイテッドピープルとのクラウディングファンド活動に尽力してくれた緑の党東京都本部運営委員のOさんも同席しました。
この映画は、冒頭ではゴミ収集車に同行し、実際にゴミ箱にダイブしてまだ食べられる食品を救出する行動の紹介、またわたしたち普段の生活に定着している「賞味期限」や「規格」の課題、そして「食品の廃棄物」に関して、教育や政治は何ができるか、制度設計だけで十分なのか?様々な観点から問題提起をしています。「この映画をつくるのに欧州の緑の党にはたくさんサポートをしてもらった。」と、日本の緑の党のメンバーとの会合を喜んでくださいました。
意見交換は貧困と食の問題、難民の受け入れ姿勢など多岐に渡りました。監督は日本の緑の党がおかれている状況などにも関心を示されていました。欧州で大きな問題となっている難民問題に関連して、日本の難民受け入れ状況を話した時、彼はかなり衝撃を受けたようでした。
その様子から、15日の上映会後の質疑応答で観客の一人がこんな質問をしたことを思い出しました。
「監督、日本でも『ゼロ円キッチン』の続編をつくる予定はありませんか?」
監督の答えは、
「是非そうしたいね。でもその時、映画監督は僕じゃない。きみたち自身だ。きみたち自身で是非この映画を日本でもつくってもらいたいね。」
というものでした。難民問題に関して遠い国で起きている出来事を眺めるように、いつまでも観客でいることは許されません。そしてその他の社会的課題に関しても、私たち自身で政治を変え、制度を変え、社会を変えていかなければならないのだとの思いを新たにしました。