【声明】殺傷武器輸出の全面解禁に断固抗議し、閣議決定の即時撤回を求めます

【声明】殺傷武器輸出の全面解禁に断固抗議し、閣議決定の即時撤回を求めます

2026年4月28日 
緑の党グリーンズジャパン運営委員会

高市政権は4月21日、防衛装備移転三原則とその運用指針を改定し、完成品の武器輸出を非殺傷目的に限定していた「5類型」を撤廃し、殺傷能力の高い武器の輸出を全面的に解禁しました。

今回の全面解禁により、日本製の護衛艦、戦闘機、ミサイル、弾薬が海を渡り、世界のどこかで人々の命を奪うことになります。輸出先は政府の裁量で決定でき、「現に戦闘が行われている国」であっても「特段の事情」という曖昧な理由で例外的に輸出が可能とされています。これは、日本が紛争当事者や戦争加担国になることを意味します。輸出の可否は国家安全保障会議(NSC)が許可し、国会には事後通知されるのみで、国会による関与や歯止めをかける仕組みは一切ありません。公正性や透明性に欠け、立憲主義と民主主義に反するものです。

そもそも武器輸出禁止は、1976年に当時の三木内閣が宣言し、81年に衆参本会議で全会一致で決議した「国是」でした。その後、安倍政権が2014年に「防衛装備移転三原則」へと変質させた時にも、殺傷武器輸出については「5類型」を設け、一定の制約を設けざるを得ませんでした。今回の決定は、安倍政権の姿勢からもさらに一歩踏み込み、一切の制約を捨て去る大転換であり、長年築き上げてきた平和国家の歩みを根底から覆し、日本を「死の商人国家」へと堕落させるものです。しかもこの大転換が、時の一内閣によって、国会での議論や主権者への説明も無いまま、NSCと閣議の密室だけで決定されたことも、市民主権や議会制民主主義を蹂躙するものであり、許されません。

「わが国は武器の輸出をして金を稼ぐほど落ちぶれていない」という宮沢喜一外相(当時)の国会答弁(1976年)に対し、高市首相は「時代が変わった」と切り捨てました。軍需産業を経済成長の柱に据え、人命を奪う武器を金儲けの道具とする姿勢を示す高市政権は、倫理的に完全に破綻しています。軍産複合体の形成は、すでに表面化している海上自衛隊と川崎重工業の不正のような深刻な癒着を生み出し、日本の経済や政治が戦争そのものに依存することにもつながります。武力による紛争解決を否定した日本国憲法の平和主義を完全に形骸化させ、世界の軍拡競争と暴力の連鎖に手を貸す愚行は決して許されません。

私たちがめざすべきは、武器輸出による経済成長ではなく、気候危機対策、福祉、教育など、人々の命と暮らしを持続可能にする分野への投資と発展です。

日本が国際社会から得てきた信頼は、二度と戦争をしないという誓いと、非軍事分野での地道な貢献によるものです。「同志国の防衛力向上」を名目に力で対抗する姿勢を強めれば、かえって地域の緊張を高め、日本自身を戦争の危機にさらすことになります。

私たち緑の党グリーンズジャパンは、平和と命、民主主義を重んじるすべての市民・団体と連帯し、今回の決定に断固抗議するとともに、即時撤回を強く求めます。そして、再び非暴力と平和の理念に基づく日本社会を取り戻すため、全力を尽くして行動を続けることを決意します。

全文(pdf)→https://greens.gr.jp/uploads/2026/04/seimei20260428.pdf

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