【声明】新潟県柏崎刈羽原発の再稼働に反対します

【声明】新潟県柏崎刈羽原発の再稼働に反対します

2024年6月18日
緑の党グリーンズジャパン運営委員会
緑・にいがた

新潟県の柏崎刈羽原発の再稼働へ向けた動きが急ピッチで進んでいます。

米山隆一元知事が原発の安全性などに関して設置した「三つの検証」は花角英世新潟県知事によって強引に幕引きとされました。また約2年半前に発覚した同原発の核防護対策等の不備を理由に原子力規制庁が発令していた事実上の運転禁止命令も昨年末に解除され、原発再稼働に向けた障壁が次々取り除かれてきました。

そのような中で発生した本年1月1日の能登半島地震は、原子力防災や避難計画の実効性を大いに疑わせるものとなり、県民の多くも「再稼働などすぐにはできない」と考えるようになっています。ところが、柏崎市・刈羽村の議会は経済団体から出された再稼働推進の陳情を可決し、そしてそれを待っていたかのように、政府も県・柏崎市・刈羽村に対して再稼働への「地元同意」を要請しました。さらに4月中旬、東電は7号機の燃料を装荷し、ほぼ満杯になっている使用済み核燃料の搬出方針も示され、事態は重大な局面を迎えています。

能登半島地震で浮上した多くの課題を棚上げしたままのこれらの動きに対しては、さすがに自民党県議団も猛反発し、世論調査でも半数以上の県民が再稼働に反対しています。特に立地以外の自治体首長の多くが、再稼働に慎重な立場を明らかにし、東電に対して厳しい姿勢を示しています。また、元検証総括委員長や他の元検証委員、市民などが集まって「市民検証委員会」を発足させ、広い県民議論を起こすべく活動を重ね、県内各地でさまざまな市民団体の活動も活発化しています。

能登半島地震の実情を見れば、原発の再稼働も、これ以上の推進もあり得ません。気候変動問題も、原発推進の理由にはならないことは明らかです。それだけでなく、柏崎刈羽原発は「3.11」を引きおこした東京電力が管理しており、原発そのもののリスクに加え、東京電力のこれまでの失態を見れば、組織としての信頼性も原発の管理能力も欠如していることは明らかです。

私たちは、原発推進政策をあらためて批判するとともに、特に柏崎刈羽原発の再稼働に強く反対します。

PDFファイル:https://greens.gr.jp/uploads/2024/06/Seimei_kariwasaikado.pdf