【賛同】諫早湾開門請求異議訴訟差し戻し審判決の破棄を求める要請
【賛同】諫早湾開門請求異議訴訟差し戻し審判決の破棄を求める要請
緑の党は、諫早湾開門請求異議訴訟において、「有明海漁民・市民ネットワーク」「よみがえれ!有明訴訟原告・弁護団」が最高裁へ提出する意見書に賛同しました。
<要請文より> 諫早湾干拓事業を巡る問題では、2010年12月に、福岡高裁が、事業によって深刻な 漁業被害が発生したという漁業者の訴えを認め、国に対して、5年間にわたる潮受け 堤防排水門の常時開放(以下、開門)を命じる判決を下しました。
当時の民主党政権がこれを受け入れたことで判決が確定しましたが、国(農水省)は、開門の義務を履行せず、確定判決の強制執行の停止を求める裁判(請求異議訴訟)を2014年に起こしました。 2018年7月には福岡高裁が「漁業権10年消滅論」を認めて国の逆転勝訴となりましたが、2019年9月に最高裁はそれを認めず福岡高裁に差し戻していました。 福岡高裁の差し戻し審では、2022年3月25日に判決があり、再び国を勝訴させました。判決は、請求異議訴訟では本来許されない事実上の「再審」を行い、しかもその事実認定が間違っているなど、極めて不当な内容でした。そして、再び最高裁に上告され、現在審理が続いています。 最高裁で、もし国が勝訴し、確定判決の強制執行の停止が確定すれば、それは全国で国などと闘っているあらゆる訴訟に影響します。なぜならば、たとえ私たちが勝訴判決を確定させても、国は判決の義務を履行せず、請求異議訴訟を起こして確定判決の強制執行を停止させることができる新たな判例ができてしまうからです。 国が確定判決を守らないことを裁判所が認める結果となり、司法制度そのものが成立しなくなってしまうからです。 また、今回、国の請求異議が認められてしまうと、開門に強制力を持たせる判決がなくなる一方で、開門差し止めの判決は確定していることから、開門を求める運動が非常に厳しい立場に追い込まれます。