【声明】安倍元首相の国葬にあらためて強く反対します
【声明】安倍元首相の国葬にあらためて強く反対します
2022年9月26日
緑の党グリーンズジャパン運営委員会
明日9月27日、多くの反対や批判がある中で安倍元首相の国葬が強行されようとしています。
岸田首相は内閣設置法の規定「儀式に関する事務」を根拠としていますが、単に内閣の所掌事務を定めた条文を根拠とするならば、時の政権の恣意的な判断で、ありとあらゆる「儀式」が可能になってしまうもので、到底容認できません。
国葬には合理的な法的根拠や基準がないことは言うまでもありませんが、これは現在の法体系でたまたま根拠法令が単に存在しないことを意味するわけではありません。戦前、戦争遂行に向けた国民動員の役割も果たした「国葬令」は、現在の憲法で定める「法の下の平等」などの理念に反するからこそ、これに相当する法律は新憲法下で定められなかったのであり、これを民主的手続きも経ることなく内閣だけの判断で強行する不当性と併せて、その強い違憲性をあらためて確認しなければなりません。
また、安倍元首相は、内閣の人事権を使った集団的自衛権の容認や安保法制などの強権的政治、森友・加計問題や桜を見る会疑惑など、民主主義を蹂躙し、忖度政治を蔓延させ、その過程で官僚の自死事件まで引き起こしました。
それだけではなく、銃撃死事件以降、カルト集団である旧統一教(協)会の政界汚染の広がりと、それによって政治が歪められてきらことが次々に露わになり、安倍元首相こそがその政界汚染の頂点にいたことが今や明確となっています。旧統一教(協)会と政治との関与に関する自民党の名ばかりの党内調査も、肝心の安倍元首相については対象外としています。必要なのは政界汚染と政治が歪められた実態の徹底的調査であり、数々の疑惑の徹底解明です。国葬でこれらの問題を幕引きにし、あまつさえ生前の「業績」やその死を美化・政治利用することは許されません。
安倍元首相の国葬は、そうした意味で、民主主義と正義に著しく反するものであり、私たちは重ねてこれに強く反対するものです。
PDFファイルは⇒https://greens.gr.jp/uploads/2022/09/e4cf5ce5b420d567d39907664537914a.pdf
参考:【声明】安倍元首相の「国葬」と弔意の強制こそ「民主主義への挑戦」
2022年7月21日 緑の党グリーンズジャパン運営委員会
⇒https://greens.gr.jp/seimei/32009/