【談話】原発ゼロは「2030年代」ではなく、今すぐに!
【談話】 原発ゼロは「2030年代」ではなく、今すぐに!
2012年9月15日
緑の党共同代表 長谷川羽衣子
9月14日、政府は「2030年代の原発稼働ゼロを可能にする」との目標を発表しました。広範な世論の圧力が政府に「ゼロ」を明言させたと言えます。
しかし、この方針は再稼働や建設中の原発の継続を前提とし、今後18~27年もの間、原発を利用し続けることになります。しかもこれは「努力目標」であり、将来的な原発推進に余地を残しています。
また、使用済み核燃料の再処理工場が立地する青森県や六ケ所村からの反発や、再処理を依頼してきたフランス・イギリスからの追求を逃れるために問題を棚上げし、今や破綻している核燃料サイクル事業を継続するなど、矛盾と欺瞞に満ちた内容です。
原発に最も依存している関西電力管内ですら、大飯原発再稼働なしでもこの夏の電力供給が足りたことは既に明らかとなっています。適切な時間帯別料金制度など効率的なエネルギー利用制度の導入によって、短期間でピーク時の電力需要を削減することも可能であり、さらに「再生可能エネルギー特別措置法」(本年7月施行)や同制度の改善により急速な再生可能エネルギーの普及が十分に可能になった現在、政府は国民の意思に従って即時「原発ゼロ」の方針を打ち出すべきです。福島第一原発事故の惨事を受けても原発の延命を計る政府の方針に私たちは抗議するとともに、全原発の即時廃炉をあらためて強く訴えます。