【世界のみどり】韓国緑の党の声明:中国政府は、香港国家保安法を直ちに廃棄せよ
韓国緑の党の国際特別委員会は5月29日に声明を発表しました。
原文➡韓国緑の党HP
中国政府は、時代錯誤な香港国家保安法を直ちに廃棄せよ
香港市民の人権と民主主義を守れ
去る28日、北京で開かれた中国の全国人民代表大会(全人代)で、香港国家保安法が可決された。この保安法は、外国勢力の香港の内政介入の禁止、国の分裂とテロリズム活動処罰、国家安全保障教育の強化など、市民に対する国の統制と処罰を強化する内容を含んでおり、香港市民の自由と人権、香港の自治権を深刻に侵害する可能性がある、時代錯誤な悪法である。
香港の弁護士協会は、香港保安法が、香港の憲法とも言える「香港基本法」に反するという深刻な法的問題を指摘した。香港弁護士協会によると、中国全人代には、香港立法府を通して保安法を制定する法的権限がない。さらに、保安法草案の内容は、国際人権規範に違反する可能性がある。たとえば「市民的・政治的権利のための国際規約」である。これこそ、香港の「基本法」の基本要素である。また、「中国中央政府が国家安全保障関連機関を香港に設立し、安保維持活動を行うことができる」という条文は、「中央政府が、香港の自治事務に干渉することはできない」とした「基本法」の規定にも正面から反する。「保安法が司法機関に介入することができる」という条文も大きな問題である。
韓国の歴史を見ても明らかなように、国家保安法というのは、国民の思想と良心の自由を弾圧する装置として機能し、多くの市民を国家暴力の被害者にする悪法である。韓国でも、国家保安法が存続する限り痛みは絶えない。その廃止のための運動が続いている。
香港の市民は、コロナ19の脅威にもかかわらず、再び街に集まり、激しく反対デモを行った。デモを鎮圧しようとする警察の暴力も強くなった。過去24日、香港の警察は催涙弾、放水車、装甲車などを投入して、デモに出た市民を暴力的に鎮圧し、無差別に逮捕し、一日で180人以上の市民を逮捕した。中国と香港政府は、彼らを「暴徒」と呼び、自らの暴力を正当化する主張をしているが、事実は、香港デモは一部の暴徒や強硬勢力が主導するデモではない。若者、大学生、労働者をはじめとする平凡な市民が広く参加しているのだ。警察暴力の自律的調査、参政権の保障など、彼らの「5大要求」は、民主社会を実現するための最低限の要求である。制御が必要なのは、香港の市民はなくて、絶対的な権力を行使する中国と香港政府、そして警察の暴力である。
中国政府が悪法「香港保安法」を直ちに廃棄し、中国と香港政府が香港市民の「5大要求」を受け入れることを求める。また、韓国政府が反対の立場を明らかにすること、すなわち、香港保安法を支持しないことを明確にするよう求める。これは同時に、韓国政権が国家保安法を口実に強行してきた国家暴力について反省し、国際人権法に合わせて国内法を改正する契機にすべきである。統制と暴力の歴史を超え、民主と平和への移行を強く希望する市民に応え、国家保安法を廃止するよう要請する。香港の未来を、香港の市民が決めることができるように。
2020年5月29日
韓国緑の党国際特別委員会