【声明】オウム真理教関係者残り6名にも死刑が執行されたことを受けて


  【声明】オウム真理教関係者残り6名にも死刑が執行されたことを受けて

2018年8月2日
緑の党グリーンズジャパン運営委員会

 

 今年7月6日、地下鉄サリン事件などに関与したとされ死刑を言い渡されたオウム真理教関係者13名のうち7名に死刑が執行されたのに引き続き、7月26日、残る6名にも死刑が執行されました。13名もの大量処刑は、単一の事件についてのものとしては、明治時代末期の大逆事件の12名をも上回り、二・二六事件に匹敵する多さです。しかも、今回死刑を執行された13名のうち10名は、再審請求中です。再審請求中の死刑囚に対しては、通常、死刑は執行されません。

 もちろん、先日の声明(※1)で表明したとおり、オウム真理教が引き起こした無差別テロ事件は、多くの人々の命を奪い、今もその被害者の心身を傷つけています。私たちはまず、犠牲者と被害者、ご家族に心よりお見舞い申し上げ、このようなテロ行為・犯罪を厳しく非難します。
 しかし、事件の真相究明は未だ道半ばであり、今回の死刑によって真相究明はさらに困難になってしまいました。

 今回も、駐日欧州連合代表部(EU=ヨーロッパ連合)、国際人権団体「アムネスティ・インターナショナル」などが日本政府に対して抗議声明を発表しています(※2)。私たち緑の党も重ねて死刑制度の廃止を訴えます。

 私たちは、今回の死刑執行を強く批判しつつ、犠牲者・被害者の想いを受け止めながら、世界の流れとは逆を向く形で死刑制度を維持するべきなのか、本当の「処罰」とは何なのか、被害者支援のあり方はどうすべきなのか、そうした社会的議論に積極的に参画していきます。

 

※註:
1) 緑の党グリーンズジャパン運営委員会声明「オウム真理教関係者への死刑執行を受けて」 
2018年7月9日 https://greens.gr.jp/seimei/23341/
2) EU加盟国及び欧州3カ国の駐日大使などによる「日本で死刑が執行されたことを受けた現地共同声明」 https://eeas.europa.eu/delegations/japan/48869/node/48869_ja

 

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