【プレスリリース】【声明】2本を発表しました-4/28「南北首脳会談を受けて」・5/3「日本国憲法施行から71年…」

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報道各位
<プレスリリース>                             2019年5月7日   

平素より大変お世話になっております。
緑の党グリーンズジャパン(共同代表・橋本久雄、ほか)は、連休中に2本の【声明】を発表しましたので、事後になり恐縮ですがご報告させて頂きます。

・4/28付【声明】 「南北首脳会談を受けて」
・5/3付【声明】 「日本国憲法施行から71年
 -未来への希望を守り、世界中の人びととともに生きる社会へ」

お忙しい中とは存じますが、是非お目通しいただけますよう、宜しくお願い致します。
                                    
                                      緑の党グリーンズジャパン 運営委員会

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               【声明】南北首脳会談を受けて

                                   2018年4月28日                                                            緑の党グリーンズジャパン運営委員会


 昨日(4月27日)、韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩委員長は、朝鮮半島の完全な非核化の実現を謳う「板門店宣言」に署名し、休戦状態にある朝鮮戦争の終結、南北首脳会談の定例化等を含む画期的・歴史的な合意を発表しました。

 双方にどのような思惑があるにせよ、北朝鮮が開発してきた核兵器・技術の具体的な廃棄プロセスが明記されていないにせよ、あるいは両国内にさまざまな懸念や課題があるにせよ、両国間の平和は東アジアの安定にとって戦争よりもはるかに望ましいものであり、これを歓迎する両国市民の想いに私たちも共感します。

 また、この実現に向けて積極的に動いた文政権の成立が、公正な政治と平和を求める韓国市民の動きによって支えられたものであったことは、平和構築における市民の役割の意義とその大きさを私たちにあらためて示しています。今回の宣言でも明記された「各界各層の多方面的な協力と交流、往来と接触の活性化」が進展し、両国首脳の意図や思惑をも超えて、平和へのプロセスが不可逆的な形で一層進むことを期待します。

 一方、「圧力あるのみ」と叫び続け、「国を取り巻く安全保障環境の悪化」を口実に安保法制を制定し、「9条改憲」の必要性を訴え、今回の南北合意に至る動きが進む中でも「『微笑み外交』に目を奪われるな」などと頑なな態度をとり続けてきた安倍政権は、東アジアの平和プロセスから取り残されています。安倍政権は「拉致問題の解決なしに国交正常化なし」との主張を繰り返して来ましたが、まず日朝国交正常化こそが必要であり、その上でこそ、両国間のさまざまな課題とともに、包括的な議論や交渉と、それによる拉致問題の解決が可能になるのです(※1)。それは、今回南北両国間で重ねられた対話が北朝鮮の核実験の中止や実験場の廃棄の表明へとつながった経緯を見ても明らかです。また、韓国や中国なども含むこの地域の平和と安定に向けた国際的な枠組みの中での対話や議論こそが、解決をより具体的・現実的なものにします(※2)。日本政府の対応は、こうした方向とは逆を向いていると言わなければなりません。

 日本政府には、これまでの対応を見直し、自ら率先して日朝国交正常化交渉を再開し、両国間の諸課題を解決する姿勢を明確に示すとともに、北東アジアにおける平和構築のプロセスへのイニシアチブを積極的に発揮することが求められます。一方で、そのような姿勢と資質の欠如した安倍政権にその役割を担うことは期待できず、この政権と日本の政治のあり方を変えることこそが題解決の第一歩だと言わなければなりません。私たち日本の市民には、日本の主権者として、またこの地域の平和構築の重要な当事者の一人として、そのための努力が求められています。

  ※註:以下いずれも敬和学園大学(新潟)非常勤講師の江口昌樹氏(緑の党会員、昨年11月逝去)著「拉致問題を越えて-平和的解決への提言」からの引用・編集。

  1)日朝間には『拉致問題』以外にも植民地支配の清算・戦後賠償問題や在日朝鮮人への差別などさまざまな懸案があり、それらを置き去りにすることはできない。したがってその解決のためには日朝国交正常化が必要条件となる。
  2)「拉致問題」は日本人ばかりではく、国連人権委員会が認めている北朝鮮による人権侵害のひとつ。拉致の最大の被害国は韓国。したがって、現実問題として日本人拉致問題の解決だけを先行させることはできず、包括的なアプローチが必要。

    ※なお、この談話の作成にあたっては、上記で紹介した江口さんが生前関わっていた「日朝友好新潟県連絡会」が4月27日付で公表した声明(http://qq1q.biz/JSFe)を参考にさせていただきました。同声明においても江口氏の指摘が反映されています。

*緑の党 この「声明」のページはこちら⇒https://greens.gr.jp/seimei/22738/
*この声明のPDF⇒https://greens.gr.jp/uploads/2018/04/seimei20180428.pdf

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          【声明】日本国憲法施行から71年-未来への希望を守り、
              世界中の人びととともに生きる社会へ

                                     2018年5月3日
                                        緑の党グリーンズジャパン運営委員会

 本日は、日本国憲法が施行されて71年目となります。
日本社会は、先の世界大戦の悲惨な現実を前にして、不戦と平和、民主的な社会 の実現を誓い、その理念を憲法に結実させました。そこには、日本だけでなく、世界中の戦争犠牲者や先人たちの希望や願いがこめられています。
しかし一昨年、安倍首相は、憲法の理念を解釈で捻じ曲げ、立憲主義を蹂躙して安保法制を成立させ、昨年には「改憲に向けこの節目の年に必ずや歴史的一歩を 踏み出す」と宣言し、改憲への執念をあらためて表明しました。

 改憲議論の最大の焦点となっているのは9条です。安倍首相・自民党のいわゆる 「9条加憲論」は、自衛隊の性格や役割を大きく変えて、さらなる憲法の拡大解釈と恣意的運用を可能にします。また、安倍改憲に反対する勢力の中で主張される 「集団的自衛権を否定した上での自衛隊明記」(「護憲的改憲」)との主張も、憲法のめざす理念からの大きな後退です。
 私たちに必要なのは、憲法に託された先人たちの願いに向き合い、9条だけではなく、その背景となっている憲法の前文で述べられているように、「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ることのない」ようにし、「諸国民の公正と信義に信頼して安全と生存を保持」するとともに、「平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において名誉ある地位を占め」ようとする理念の実現に向けた努力です。

 つい先日の朝鮮半島における南北首脳の宣言は、両国の思惑や今後の推移に課題や懸念は残るものの、対立や危機に対して武力で対応するのではなく、信頼関係の構築と努力によって戦争を回避し平和に共存できるという日本国憲法が示す理念に現実的な力があるのだということを明確に示しています。この憲法を持つ日本こそが、東アジア地域と世界の平和に向けてイニシアチブを発揮し、周辺諸国との信頼関係を醸成し、平和への努力を積極的に進めなければならないのです。
また、今回の南北宣言を契機とする事態の進展は、安倍政権が安保法制や改憲の理由としてきた「国際的な安全保障環境の危機」という前提を崩す可能性も示しています。

 その安倍政権は今、相次ぐ捏造・隠蔽・改ざん問題等で国内外から厳しい批判にさらされています。このような状況を実現した力は、言うまでもなく、市民の声や行動、国会での論戦、報道機関の取り組みなどであり、それらを保障している基盤こそ、憲法が保障する民主的法制度です。しかし、安倍首相・自民党は憲法破壊をあきらめておらず、憲法をめぐる最大の危機は今もなお続いています。脅かされているのは、9条や平和だけではなく、民主主義、地方自治、自由、人権、私たちの暮らしや存在そのものです。

 憲法は「人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果」(同97条)である基本的人権などを私たち市民の「不断の努力」(12条)によって守ることを求めています。
私たちは、憲法が私たちに期待する役割と将来世代への責任と歴史的使命をかけて、平和を求める国内外の人々の希望や願いとともに、安倍政権と自民党による憲法破壊に全力で対抗します。憲法の理念を守ることを通して、すべての人々が人間らしく生きていく権利、未来への希望を守り、育て、世界の人びととともに生きる社会を創りましょう!

*緑の党 この「声明」のページはこちら⇒https://greens.gr.jp/seimei/22746/
*この声明のPDF⇒https://greens.gr.jp/uploads/2018/05/seimei20180503.pdf