【声明】総選挙の結果を受けて ―緑・リベラルと市民の結集で改憲阻止を
【声明】総選挙の結果を受けて
自公が3分の2議席確保も立憲民主党・無所属が健闘
―緑・リベラルと市民の結集で改憲阻止を
2017年10月23日
緑の党グリーンズジャパン運営委員会
今回の衆議院選挙は、自公が3分の2を超える議席を確保するという厳しい結果となりました。
選挙直前に希望の党が立ち上げられ、同党に民進党が事実上合流し、それまで野党と市民が築き上げてきた「野党共闘」の枠組みが崩れるという混乱の中で、森友・加計学園問題の隠蔽や大義なき解散への批判などは後方に押しやられました。政権批判票も分散し、支持率で3割程度に留まる自民党が結果的に多くの議席を得ることになりました。安倍自民党1強体制が信任されたわけではなく、小選挙区制の歪みと、野党が自民党に替わる受け皿となれなかったことがもたらした結果ということを、私たちはしっかり認識する必要があります。しかしながら、現行制度の選挙結果として自民党が6割を超える議席を得た事実は、厳しく受け止めなければなりません。
今回、「選別・排除」の方針に象徴される党首の独裁的な運営が露わになり失速した希望の党とは対照的に、立憲民主党や旧民進党の無所属議員は当初の予想を大幅に上回る議席を獲得しました。この躍進や健闘には、共闘を訴え続けた市民連合などの存在と、共産党の協力が大きな役割を果たしました。
「草の根からの政治」を掲げた立憲民主党には、緑の党とともに活動してきたメンバーも多く、その結党プロセスや政策は、安倍政権だけでなく、旧来の政治のあり方に対する鮮明な対抗軸を示すことに成功し、有権者の共感と支持を広げました。私たちは、同党が今後もその理念を堅持し、緑・リベラルの結集軸のひとつとなる可能性に期待します。
私たち緑の党は、緑・リベラルの結集を訴え、立憲民主党をはじめ、「野党共闘」が成立した選挙区で候補者を全国で推薦・支持し、選挙に取り組みました。特に、菅直人氏、阿部ともこ氏、辻元清美氏、尾辻かな子氏、大河原まさこ氏らが当選するなど、着実な成果を上げています。各地で活動された市民、野党、仲間たちの奮闘に心から敬意を表し、互いに讃えあいたいと思います。
今回は、前回の参議院選挙に続き改憲問題は決定的な争点となりませんでしたが、この結果で安倍首相は、再び改憲発議に向けた事実上のフリーハンドを手にしたことになります。また、同じく改憲をめざす希望の党や維新の会などと連携し、改憲を強硬に推し進めることも考えられます。私たちは、圧倒的世論が反対した安保法制や「共謀罪」を強権的手法で押し通した自民党安倍政権下での改憲に強く反対します。
同時に、国会の現状を踏まえ、多角的な観点から憲法や民主主義に関する議論を深める必要があります。また若年層の内閣支持率・自民党支持率の高さを踏まえれば、同党の政策への批判だけではなく、雇用や経済の安定、格差や将来の不安に向けた明確で現実的な対案を示すことも求められます。
私たちはあらためて市民・野党の連携の強化・拡大と改憲の阻止、そして緑・リベラルのさらなる結集を呼び掛けます。そして市民とともに国会内外で声を上げ、あらゆる事態に備え、準備を進めていきます。
緑の党推薦・支持候補者の選挙結果 https://greens.gr.jp/senkyo/21315/
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