【世界のみどり】欧州緑の党「チェルノブイリ事故から28年」

2014年4月25日、欧州緑の党は「チェルノブイリ事故から28年」を発表しました。


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2014年4月25日                     
欧州緑の党
          
              チェルノブイリ事故から28年

4月26日でチェルノブイリ原発事故から28年となる。悲劇から30年近く経過しているにもかかわらず、その影響は未だに続いており、危険な放射能との危険な闘いが未だなお続き、様々な影響が出ている。

欧州緑の党の代表的候補者であるジョゼ・ボヴェ氏は、原発事故について次のように語っている。「今日、我々は最悪な原発事故の犠牲者たちのことを心に刻もう。チェルノブイリと福島は安全な原子力など存在しないことを証明した。ヨーロッパは脱原発への道筋と、再生可能エネルギーへの大規模な投資目標を明確に掲げなければならない」

チェルノブイリの負の遺産は未だなお存在している。事故直後につくられたコンクリートの石棺は現在再建設作業中である。このプロジェクトは「新安全閉じ込めアーチプロジェクト(新シェルタープロジェクト)」と呼ばれ、国際社会やヨーロッパ原子力共同体(EURATON)と欧州復興開発銀行(EBRD)が共同出資し、約21億ドル(2100億円)の費用がかかる。

古い石棺は急速に劣化しているため、事故現場を覆う新シェルターは必須のものであり、かつ、その緊急性は高まる一方である。昨年の冬はコンクリートの一部が崩れた。新シェルターは工期通りにいけば2015年に完成予定であるが、欧州復興開発銀行は既にそのスケジュールを「野心的だ」と表明している。

2013年、EU議会において緑の党は共同出資についての問題を指摘した。表面的には原子力発電所の安全性を高めるためとされていたEUからの共同出資であったが、計画がウクライナにあるソビエト時代の旧式原発の稼働継続を招き、危険性を高めることにつながっていたからだ。私たち緑の党はヨーロッパの公金がこのように配分されることに強く反対し、この手続きの即時停止を呼びかけた。この手続きは、ウクライナや周辺地域の市民に深刻な影響を及ぼすにもかかわらず、公的な討論や診断の無いままに進んでいたためだ。その結果、立ち入り禁止区域についての誤った情報が増えてしまっている。

新しい調査は、「1986年にチェルノブイリから人間が避難していなくなったことで野生の動物や生物は繁栄している」という、一般的に信じられている神話を覆した。研究者たちはチェルノブイリ周辺の有機物が分解されていないことを発見した。放射能汚染地域内での重要な微生物が消滅したためだ。「ある環境下で必須の微生物群が長期間不足した場合、環境学的には前例が無い結果を生むだろう。最も早く表れる結果としては、腐らない葉の堆積問題だ。この問題は山火事のリスクを増やし、放射能汚染地域を拡大させてしまう可能性がある」

チェルノブイリ事故と汚染地域周辺で続く危機的状況は、原子力が決定的に不安定で危険であり、一度事故が起こるとあっという間に暴走するということを私たちに知らしめている。


(仮訳:緑の党国際部)
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原文:欧州緑の党サイト
   28th commemoration of Chernobyl disaster(英文)
http://campaign.europeangreens.eu/28th-commemoration-chernobyl-disaster