【世界のみどり】ドイツ緑の党 総選挙の結果を受け世代交代へ

9月22日(日)にドイツ連邦議会選挙が実施されました。同盟90/緑の党(以下「緑の党」)は、8.4%の得票率で2009年の選挙に比べて2.7%ポイントの低下、議席数も68議席から63議席と後退しました。選挙前まで10%を超える高い支持率を得ていた緑の党は、エネルギーシフトの推進だけでなく、環境負荷の低減とアンチ工場式畜産として週に1日は菜食の日を設ける「ベジ・デイ」導入など、緑らしくチャレンジ精神に溢れた提案も行ってきました。また、経済格差を是正するための最低賃金制度の導入や、高所得層を中心とした所得税の増税策も打ち出していました。

この連邦議会選挙の敗北を受け、緑の党の党首クラウディア・ロートとジェム・オズデミル、そして筆頭候補者であったカトリン・ゲーリング=エッカルトとユルゲン・トリティーンは、徹底した選挙分析と総括を行っていくと同時に、執行部の世代交代を図ることにしました。最高議決機関である党大会を10月18日から20日までの3日間ベルリンで開催し、共同代表を含む6名の理事と16名の政党執行部役員を新たに選出する予定です。

結党から約30年にわたって緑の党を牽引してきたトリティーン(59)、ロート(58)、キュナスト(57)などの看板政治家が第一線を退くことに不安の声もありますが、遅すぎる世代交代とも内外で言われています。アントン・ホーフライター(43)、ケルスティン・アンドレーエ(44)、シモネ・ペーター(47)など40代の議員も力をつけてきており、今回の敗北を世代交代のチャンスと捉えて、今後はこれらの若い緑の議員がエコロージーと持続可能な社会の実現に責任をもって取り組むことが期待されています。

ドイツ緑の党若手3人

 
          (写真はそれぞれのFacebookより)
左から、アントン・ホーフライター(43)、ケルスティン・アンドレーエ(44)、シモネ・ペーター(47)

情報元
http://www.gruene.de/partei/oktober-bdk-in-berlin.html
http://www.gruene.de/wahl-2013/wir-sind-eine-lernfaehige-partei.html