【2019参院選】アベノミクスの粉飾決算 ➡「ご都合主義の統計利用」の不都合な真実

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自民党参院選公約の「アベノミクス6年の実績」の統計数値は 真実の実態を誤解・歪曲させようとする「粉飾決算」です。
緑の党は、「ご都合主義の統計利用」の不都合な真実を指摘します。

この参院選を「安倍政権の終わりの始まり」にするために、 SNSでの拡散をはじめ、街頭での訴えや、周りへの声かけなど 選挙活動に積極的に活用してください。

PDFファイル➡https://greens.gr.jp/uploads/2019/07/NOabenomics.pdf

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 過去18年間(2000~2017年)で民主党政権時代も含めて倒産件数は減少傾向でアベノミクス6年の評価とは無関係のうえ、廃業件数は一貫して増加傾向。後継者不足や将来の事業見込みが立たないために倒産以前に廃業を選択しています。
 中小企業数は2012年の385.3から2016年の357.8へと4年間に27.5万、7.1%も減少しています。2000年比では25%も減少しています。歓迎すべきことでしょうか。

 

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■2000~2018年までに「15~64歳の生産年齢人口」は、8622万人から7543万人へと1079万人12.5%も激減しています。それに対応するように、リーマンショックの一時期を除いて、民主党政権時も含めて、有効求人倍率は急激に高くなっています。つまり、有効求人倍率の改善はアベノミクスの成果ではなく人口減少が原因です。

■新卒求職者世代の15~24歳の1年齢あたりの平均人口は112万人で、退職者世代の55~64歳の平均は152万人です。退職者が新卒求職者の1.36倍、毎年40万人もの職が空くわけですから、年ごとに就職難が解消され内定率が高くなるのは当然、アベノミクスとは無関係です。

■若者が大都市へ流出しています。転入超過の都道府県は、東京、埼玉、神奈川、千葉などの大都市圏だけで、39道府県は転出超過です。東京には毎年約10万人が転入。そのうち15~29歳の若者が9割を超えています。

■有効求人倍率が高い職種の代表が「介護」と保育所などの「社会福祉」職です。2018年の有効求人倍率は全職種で1.61倍ですが、高齢者介護職は施設3.4倍、施設外7.6倍、保育職3.41倍で、原因が賃金の低さと過酷な労働にあることはつねに指摘されてきたことです。その改善がなく雇用のミスマッチが生じていることも有効求人倍率が高くなっている要因です。

 

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■2016年参院選の公約に「2020までにGDP600兆円の実現」と打ち上げ、2017年の総選挙では「名目GDP過去最高」と実績を誇っていたが、突然「国民総所得(GNI)」を前面に持ち出しています。その理由は明確、様々な統計上の変更や操作で約30兆円を増加させても、2020年に600兆円の実現が困難なことがはっきりしてきたからです。
  GNIは外国からの所得も含まれ、GDPより20兆円ほど多くなっています。GNIのほうが「600兆円に近い」、「庶民はGDPとGNIの違いが分からない」と考え変更したのでしょう。
■家計の可処分所得が総額として3.2%増加したことを自慢していますが、その間に消費者物価は6.6%上昇しています。つまり、所得の増加が物価の増加に追い付かず、実質では家計の可処分所得も賃金も減少しているのです。

■生産農業所得は、民主党政権時も含めて2009年から1.2兆円ほど増加しています。所得の上昇の主要な理由は、国産の肉と野菜の生産力が低下し生産物総量も減少、その結果、農産物価格が上昇しているからです。2009年から2017年の間に、野菜は11%、果実は13.1%、和牛肉は34.9%、豚肉は26%も上昇しています。農業生産力が低下し、農産物価格が上がることを、どうして単純に喜べるのでしょうか。
 他方で円安政策も要因となって、輸入食料品も値上がりし、安倍政権になって食料品価格は約9%も値上がりしています。

 

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 確かに2012年から2017年にかけて、外国人旅行者数は3.7倍に、消費額も約4倍に増えていますが、他方で、日本人の海外旅行者数は、安倍政権の6年間で1849万人から1895万人へとほとんど増えていません。
 理由は簡単、平均年収が減少しているからです。平均年収は2000年の461万円から2017年の432万円へと6.3%減少し、世帯あたりの平均所得金額も、2000年の617万円から2015年の545万円へと12%も少なくなっています。
 そしてもう一つの理由が、アベノミクスによる円安誘導で、2012年の1ドル約80円から2019年の1ドル約110円へと推移し、海外旅行費が割高になったからです。これは自慢できることでしょうか。

 

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 日本政府は、人口減少を想定しても現在の経済状況が維持されれば、将来的にも所得代替え率50%を維持できると約束しています。しかしOECDの調査の予測では、将来的に所得代替え率は34.6%にまで下がり、420万円の年収なら145万円としています。
 実は、政府の所得代替え率はモデル世帯(雇用者と専業主婦)単位で、OECDは個人単位です。また、日本の場合は、現役世代所得は手取りですが、受給額は税・保険料を引かれる前、他方で、OECDの報告は現役世代所得も年金受給額も、引かれた後です。つまり、政府の計算では代替え率が高く出るのです。年収420万円で手取り350万円なら、年金の手取りは121万円です。