【選挙】新潟県知事選挙 米山隆一さんが当選しました

2016年10月16日投開票の新潟県知事選挙でyoneyama
緑の党が推薦した米山隆一さんが当選しました。

◆NHK 選挙情報 開票結果
http://www.nhk.or.jp/niigata2/senkyo/?utm_int=all_side_sdc_001_002

◆「新潟日報」Web版ニュース
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/politics/20161017285555.html

 

 <報告> 新潟県知事選で歴史的勝利   (中山均 共同代表/新潟市議)

去る10月16日投開票された新潟県知事選挙は、社民、共産、自由(旧「生活」)、新社会、緑の党、市民団体などが推薦した医師・弁護士の米山隆一候補が、原発再稼働に反対する広範な支持を集め、自民党・公明党が推薦した森民夫(前長岡市長)候補に6万票以上の差をつけて当選しました。

得票数・得票率は以下の通りです。
米山隆一 528,445票(得票率52.2%)
森民夫  465,044票(得票率45.9%)

知事選を巡っては、東京電力・柏崎刈羽原発に厳しい対応をとってきた泉田県知事が突如撤退して先行きが不透明となる中、7月の参院選で野党・市民共闘によって当選した森ゆうこ・参院議員が先頭になり、各野党や市民団体が短期間で懸命になって候補者擁立に向けて努力を重ねてきました。

すでに立候補表明していた森民夫・前長岡市長は、自民・公明の推薦の他、財界・業界や県内市町村長、そして連合の支援も受けていました(民進党は自主投票)。しかし、市民や野党の声に推され、民進党5区支部長だった米山さんが離党し、「福島原発事故の検証なしに再稼働議論はできない」という泉田路線の継承を掲げて出馬。これを各野党と幅広い市民が支え、告示まで数日というわずかな期間で準備を整えました。

各政党・市民の皆さんは、参院選で培った信頼関係を基盤に、互いに協力しながら全力で選挙戦を展開。私たちも、他の政党から比べれば小さな力でしたが、ポスティングや電話かけを分担。中山は他の政党代表者らとともに確認団体「新潟に新しいリーダーを誕生させる会」の共同代表に就き、参院選に引き続いて選対中枢に入って政策担当としてもがんばりました。また、私たちと友好関係にある阿部知子衆院議員(民進党)に応援を要請、阿部さんからも他の民進党議員に働きかけ、多くの同党議員も応援に駆けつけました。阿部さんとの信頼関係はこの知事選を展開する上でも重要な基盤となりました。

この選挙では、原発再稼働問題が最大の争点となり、事実上の県民投票の様相を呈しました。選挙期間中、米山候補は「(現状では)再稼働を認めることはできない」として、泉田路線よりも一歩踏み込んだ立場を明確にしました。政権与党幹部らが森候補の応援に直接乗り込む中、米山候補には全国の知識人・文化人や市民の皆さんがさまざまな形で応援し、「古い政治」に対して「新しい市民政治」が挑むという対決構図も鮮明となり、米山候補への有権者の支持は高まりました。自主投票を決めていた民進党も積極的に動くようになり、最終盤では蓮舫代表も応援に駆け付けました。
報道機関の出口調査では、投票した人の6~7割が原発に反対、その7割が米山さんに投票したとされています。「TPPから新潟の農業を守る」という訴えも浸透しました。

「3.11」後のドイツでも、州知事選挙の勝利が国レベルの脱原発へ向けた大きな契機となりました。この新潟県知事選の結果は、日本の政治や歴史を変えるきっかけになるかもしれません。同時に、だからこそ、市民の熱気で生まれたこの歴史的成果を、政権や業界の強力な圧力から守り、発展させていかなければなりません。

この勝利は、新潟県民の勝利であると同時に、日本と世界の脱原発運動の、そして市民の政治、民主主義の勝利です。選挙を担った他の野党や市民団体の皆さん、そして全国の仲間の皆さんとともに、この喜びを分かち合いたいと思います。