【談話】東京都ではじめての住民投票 脱おまかせ民主主義へ貴重な一歩

【談話】東京都ではじめての住民投票 脱おまかせ民主主義へ貴重な一歩

2013年5月25日
緑の党共同代表 すぐろ奈緒

 緑の党は、市民の手による政治の実現を大きな目的としています。市民が自ら行動し決定する、東京都初の住民投票「小平都市計画道路3・2・8号府中所沢線計画について住民の意思を問う住民投票(5月16日告示、26日投票実施)」を支持します。

①おまかせ民主主義からの脱却へ第一歩
 市民の請求による都内初の住民投票は、限られた地域の問題ではありません。市民が政治に物申し、行政と共に計画を考えていく、日本のおまかせ民主主義を脱却する大きな一歩です。 本来、政治とは住民の多様な暮らしのニーズを汲み取り、互いの利害を調整するものです。しかし、これまでの行政は一部の利害関係を優先し、都市計画道路をはじめとする大型公共事業、原発建設などを繰り返してきました。行政の決定に当事者である市民が関与できませんでした。選挙によって選ばれた首長と議会先導の議会制民主主義が優先される、おまかせ民主主義による結果です。
 間接民主主義では補いきれない市民の声を反映するために、住民投票による市民の直接的な政治参加は、地域社会をつくる上で必要なことです。道路計画は、その周辺に住む人々の日常の生活が深く関わる大事な問題です。事業主体者が市であれ、都であれ、国であれ、意思を示し、地域の自治を考える住民投票は尊重されるべきです。

②市民の声を聞かない大型公共事業投資は地域を壊す
 この50年前に立案された都市計画道路は、総事業費250億円、220世帯を立ち退かせ481本の樹木を伐採するというものです。都内の貴重な緑を破壊し、長年培われた地域のコミュニティを36m幅の道路によって分断する、時代に逆行した事業です。自然生態系の循環と生物多様性を保全し、これを生かした風景を残していきたいという住民にとって、しっかり意思を示す好機です。その声を行政はしっかりと反映していくべきです。

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