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【談話】IPCC 第2作業部会第6次評価報告書の発表を受けて

2022/03/01

【談話】IPCC 第2作業部会第6次評価報告書の発表を受けて
~政府は「2030年脱石炭」と「途上国への補償」で先進国の責任を果たせ~

2022年3月1日

緑の党グリーンズジャパン共同代表 松本なみほ

 

 

2月14日からIPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change:気候変動に関する政府間パネル)の第6次評価報告書の第2作業部会総会が開催され、その報告書が昨日(2月28日)に発表されました。

昨年8月に「気候危機は人間活動によるものだ」と断定した第1作業部会報告に続くもので、気候変動による影響、その適応策、脆弱性について述べられています。

気候変動の進行に伴い、熱波による健康被害、風水害の増大、海面上昇などの他、生態系や農林水産分野、産業・経済活動への影響も生じており、30億人以上の人びとが気候変動に適応できない、脆弱な状況で暮らしていることが示されています。また、世界の平均気温上昇を1.5℃に抑えたとしても、影響を完全に無くすことはできないとされています。

この報告を受け、日本の環境大臣は「2050年カーボンニュートラルの達成が極めて重要」とのコメントを出していますが、この発言は、日本政府の危機感の欠如と重大な認識の誤りを露呈しています。

2050年にカーボンニュートラルを達成したとしても、このままでは1.5℃目標を超えてしまいます。1.5℃目標のための日本の炭素予算(あとどれぐらい温室効果ガスを排出できるか)を考えたとき、本来であれば、日本は2030年までにカーボンニュートラルを達成しなくてはなりません(※1)。「2050年カーボンニュートラル」は、気候変動に適応できない30億人以上の人びとを見殺しにする、気候正義に反した目標と言わざるをえません。

日本政府の2030年目標「46%」削減では、早い時期に気温がオーバーシュートしてしまうことは避けられません。オーバーシュートしてから数十年後に1.5℃に復帰するシナリオでは不可逆的な喪失が甚大だということも、この報告書では指摘しています(※2)。

 私たち緑の党グリーンズジャパンは、気候正義を求める市民とともに、気候変動を進めてきた先進国の責任を果たすため、2030年までのCO2排出70%削減、石炭火力発電の廃止、公正な移行(炭素排出産業に携わる労働者の尊厳ある移行)を求め、行動を続けていきます。そして、炭素予算を超過する量に見合う分を「途上国への補償」として予算化し、世界の気候危機対策に誠実に貢献すべきだと訴えます。

 


(※1)炭素予算はいつ枯渇してしまうのか(動画) 
https://www.youtube.com/watch?v=IsbD7a9zn_8

(※2)Summary for Policymakers Headline Statements(B.6)←2022.03.03訂正
https://www.ipcc.ch/report/ar6/wg2/resources/spm-headline-statements/


PDFファイルは⇒http://greens.gr.jp/uploads/2022/03/97a2920cb19ad1a7b125dd1f3c00d261.pdf

 

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