【談話】国際女性デーにあたりー女性議員を増やして誰もが生きやすい社会を

【談話】国際女性デーにあたり

ー女性議員を増やして誰もが生きやすい社会を

2019年3月8日

緑の党グリーンズジャパン共同代表
 長谷川羽衣子  中山  均 
松本なみほ   橋本 久雄

 

 今日3月8日は国際女性デーです。1904年、ニューヨークで参政権を要求して立ち上がった女性たち、その後に続いた方々の勇気と行動にあらためて敬意を表します。

 性的暴行やセクシャルハラスメントを受けた女性が被害を発信する#MeToo キャンペーンが世界中の女性たちの共感を得て広がり、日本では昨年の流行語大賞にノミネートされました。また、医学部入試における長年にわたる女性差別が発覚し、訴訟へと発展しています。そして今年2月には同性婚を求める全国一斉訴訟が始まりました。

深刻な被害を受けた当事者が泣き寝入りすることなく、また、目撃者が見て見ぬふりをせずに、性差別に立ち向かっていることに希望を感じます。

 しかし一方で、法的整備の遅れや行政の無策によって重大な権利侵害を受けた被害者が放置されているのも事実です。2017年に性犯罪に関する刑法が改定されましたが、暴行・脅迫が証明できなければ罪に問えないということが、被害者が声を上げることを阻んでいます。そしてより重要なことは、再犯防止、加害者の更生です。ドイツでは小児性愛者が性犯罪を起こすことを予防するプログラムが実施されていますが、日本ではこのような性犯罪予防プログラムや更生プログラムが未整備なため、性犯罪が繰り返されています。

また、神奈川県座間市では、ツイッターに自殺願望を書き込んだ女性に相談を装って近づき、連続で9人(内1人は被害女性を探しに来た男性)が殺害されるという痛ましい事件が発生しました。この事件は、若年層の抱える生きづらさと女性差別が重なった「複合差別」への対策がなされていないことの表れといえます。

  今年は「政治分野における男女共同参画推進法」成立後の初めての選挙となる4月の自治体統一選挙に続き、7月の参議院選挙が行われます。IPU(Women in Parliaments)の2017年の調査によると、日本の国会議員における女性の割合は193国中157位です。自治体選挙、参院選挙において、ひとりでも多くの女性や性的小数者が当選し、あらゆる性別、性的指向の人が生きやすい社会へ向けた法整備、行政改革が進むことを願っています。

 

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