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【声明】市民に負担を強要する原発救済策に反対します

2016/09/23

市民に負担を強要する原発救済策に反対します

 

2016年9月23日
緑の党グリーンズジャパン運営委員会

 

 東京電力福島第1原発事故の賠償や廃炉の他、今後見込まれる全ての原発の廃炉費用について、政府は大手電力会社だけでなく、新電力にも費用負担を求める方向で検討に入っています。

 この間、東電も増大する賠償や廃炉のコストについて国に支援を要請してきましたが、今回の検討は、事実上、東電をはじめ大手電力業界の要請に答える形にもなっています。

 そもそも、原発事故の賠償は当事者である東電が、廃炉は原発を作ってこれまで利益を得てきた電力会社やメーカーなどが、一義的に責任を取らなければなりません。

 しかし、これまでも、福島原発事故の廃炉作業や賠償の費用は原子力賠償機構から東電への支援金によって多くが充てられており、東電が同機構に申請した援助額はすでに総額7兆4千億円以上に達しています。この機構の原資は国債と原発を保有する全国の旧大手電力会社の拠出金で賄われており、その拠出金は、電気料金に上乗せされ、結果的に全国の電力消費者がすでに負担しています。今回の検討は、電力契約自由化による大手電力の収支の悪化を見越し、従来の枠組みに加えて、原発コストを新電力会社と市民に(結果的に全ての電力利用者に)さらに広く負担させようとするものです。これは、競争を促すことで料金引き下げにつなげる電力自由化の趣旨にも反し、原発を抱える大手電力の事実上の救済策であり、到底許されるものではありません。

 一方、この問題は、原発が高いリスクとコストから逃れられず、市場原理のもとではその稼働がきわめて困難になっていることも示しています。しかも、国債や電気料金を通して市民に広く負担させる枠組みは、原発の真のリスクやコストを見えにくくし、原発政策の是非の議論を阻害しています。

 また、原発事故によって未だに多くの避難者・被害者が深刻な生活を余儀なくされる中、福島原発事故を起こした当事者の東電の体質は変わっていません。メルトダウン公表問題をはじめ、今も次々と明らかになる不祥事には一切触れずに、東電が管理する柏崎刈羽原発のある新潟県内で原発の安全性を強調する無責任な広告を垂れ流しています。杜撰な原発管理と巨額の広告費の浪費が続けられる中で市民へのコストの押し付けの検討がなされていることも、大きな問題です。

 私たち緑の党グリーンズジャパンは、電力会社・規制委員会・政府の無責任体制による再稼働にあらためて反対するとともに、不合理な優遇策に依拠することでしか持続できない原発推進政策を速やかに中止するよう、強く求めます。

 (一部修正しました。)

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