ベアベル・ヘーン

ベアベル・ヘーン
肩書き連邦ドイツ緑の党 連邦議会議員 会派副代表
国籍ドイツ
メッセージ:

 ドイツで緑の党がつくられたのは約30年前のことです。硬直した社会、それを市民のサイドから、下から変えていきたい、そういう気持ちで始まりました。日本においても、この変革を求める動きが今、非常に高まっているのだと、私も感じるところです。国民のための政治、市民のための政治がもう行われていないという不満が非常に強くなっているのだと思います。いま既成の政党が未来、日本の将来への回答をだせない、そして基本的な信頼を国民から失っているという印象を強く持っております。ですから新しいかたちの政党がいま日本で求められていると、緑の党が求められていると。飽くなき金銭的な豊かさへの執着、そして国民をないがしろにして、権力を求めていく構造です。このような形を支える既存の政治、それはもう求められていません。求められているのは、持続的ないのちを守る政治、緑の政治です。

 アメリカ大陸において、白人がネイティブ・アメリカンを滅ぼしていったとき、酋長が残した言葉があります。「最後の川が、水の流れが毒され、最後の木が切り尽くされ、魚が取り尽くされたとき、おまえたちは気づくだろう。カネは食べられない、いのちのもとにはならないことに」。このことを私たちは肝に銘じなければいけないと思います。

 緑の党の政治で大事なことは、長期的な視点です。企業の、短期的な利益を求めるような政治でなく、市民、国民のために長期的に良いことを求める政治をしていっていただければと思います。下からひとつひとつ物事を解決していこうと、その姿勢で日本を皆さんが変えていくこと、それを本当に心からお祈りしたい、お願いしたいと思います。

(7月29日キックオフイベントにて発言要旨)