【報告】講演会「世界のデモクラシー最前線」(みどり信州主催)

 

世界でダイレクト・デモクラシー(直接民主主義)が熱い

 

20180309-3 いま、世界中で盛り上がっているダイレクト・デモクラシー(直接民主主義)。民主主義の伝道師ブルーノ・カウフマンさん(スイス・デモクラシー財団)をお招きして、講演会「世界のデモクラシー最前線」(みどり信州主催)が3月9日、松本市内の公民館で開催され、30人以上が参加しました。
 
 ブルーノさんの本業はジャーナリストで、現在、世界中を回り、民主主義の最前線に行き、情報交換を行っています。その一環で今回のイベントが実現しました。

 最初に、スイスのダイトレクト・デモクラシーの紹介がありました。スイスでは国会で決まったことでも、100日以内に5万人以上の署名を集めれば、賛否を問う国民投票を行うことができ、選挙のない期間にも、直接国民が政治的影響力を及ぼすことができます。また、年4回の国民投票日は20年先まで決まっており、2年間(8回)でみれば国民の99%は投票しているとのことです。
 
20180309-1
 国民投票の内容は様々で、例えばブルーノさんが提案した軍隊廃止の提案では、提案は通らなかったのですが、その影響で軍人の数が10分の1に縮小したとの話には驚きました。
 
 「民主主義に大切なのは、勝ち負けではなく、自分の意見を自由に言えることである。国民投票で負けるひとがたくさんいるけど、それでも幸せである。」との言葉が、印象的でした。

 
その他
・直接民主主義は間接民主主義にとってかわるものではなく、補完するもの
・直接民主主義を進めれば、政治が他人事ではなくなる。責任がでてくる
・民主主義に対する教育をすすめなくてはいけない
・国よりも地方レベルで、自分の地元をよくできるかを考えたほうがいい
・いい例を集めて、横の連携を進めていく
・できることに自分の時間と頭脳を使うべき 
・スイスは資源がないけど、国が豊かになれたのは教育と民主主義のお陰

 スイスの事例に続き、台湾や韓国ソウル市の直接民主主義の現状も少し説明してくださいました。

 

 日本で政治に関心を高めるには、直接民主主義の制度を整えることも重要なポイントです。この分野おいて、日本が世界から学ぶことは多いようです。

 八木 聡(みどり信州共同代表)

動画もご覧いただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=oGT5GW7F1ww
https://www.youtube.com/watch?v=pBG-JTdkpxk
https://www.youtube.com/watch?v=Jz2zvS3EJfA&feature=youtu.be
https://www.youtube.com/watch?v=s6MCrg--u10&feature=youtu.be

  20180309-2