【プレスリリース】【声明】[2020東京オリンピック・パラリンピック開催に異議あり!」を発表

報道各位
<プレスリリース>

2019年8月28日
緑の党グリーンズジャパン 運営委員会

日頃より大変お世話になっております。
緑の党グリーンズジャパンでは本日・8月28日付で、

【声明】2020東京オリンピック・パラリンピック開催に異議あり!

をHP等で発表し、政府関係各署に送りました。
ぜひご確認いただけますようよろしくお願いいたします。

*この【声明】は以下のページでもご覧いただけます。
https://greens.gr.jp/seimei/26420/


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【声明】2020東京オリンピック・パラリンピック開催に異議あり!

                          2019年8月28日
                  緑の党グリーンズジャパン運営委員会

 2020東京オリンピック・パラリンピック(東京 2020 大会)開催まですでに1年を切りました。
 安倍首相が「福島原発事故の放射能はアンダーコントロールされている」などとアピールし、「復興五輪」として位置づけられたこの大イベントは、東電福島原発事故による甚大な被害を無視してその収束を演出し、被災者や避難者をはじめ、多くの人々の人権を侵害する中で行なわれるものです。私たちは、その開催が認められないことを重ねて表明します(※註)。

 さらにこのイベントにはさまざまな問題点が浮かび上がっています。
 オリンピック・パラリンピック大会の経費は回を重ねるごとに膨らみ、今回も立候補当初7400億円程度との試算が、今や3兆円を超えています。大企業・マスメディアやIOCは、競技場の建設、広告・宣伝、関連イベント、放映権などの巨大な利権構造の中にあります。今回も問題となったJOC関係者からIOC関係者への「不正送金」疑惑は、そうした利権構造の一角が表面化したに過ぎません。

 この巨大プロジェクトのために社会資源が動員され、東日本大震災の被災地をはじめ、全国各地で働き手や資材が不足しています。「復興五輪」は、むしろ被災地の復興を妨げ、地域のインフラ整備にも支障をきたす結果となっているのです。

 また、大会が始まる8月は、日本の1年の中では最も暑く湿度も高い時期で、今年も殺人的な猛暑が続きました。来年も気温上昇が避けられない中、選手や観客の健康と命は脅かされます。競技場の建設現場で熱中症による作業員の死亡事故が起こる一方、最高30万円の高額なチケットが飛ぶように購入されていくという構図は、人の命を奪う「気候危機」の深刻さと格差社会の歪みも表わしています。

 トライアスロンなどのスイミング会場となるお台場の水域に、大雨で処理しきれない排水・汚水が流れ込んで起きる水質悪化問題も、近年の気候変動による突発的な豪雨と、それに対応しきれない大都市東京の生活インフラの脆弱さを表わしています。人口密度の高い東京での開催は、交通の混乱や宿泊施設の不足を招き、経済・生活・医療・災害対策等に弊害を生じることは必至であり、開催地としての適格性もあらためて問われています。

 選手たちやそれを支えるスタッフの努力や真剣な取り組みは、確かに多くの人々に感動を与えているかもしれません。しかし近年のオリンピックは、楽しむためのスポーツを超え、巨額の資金と最先端技術を投入し、選手の将来や心身の健康を犠牲にしてまでその身体機能をひたすら向上させ、スポンサーや国家の利益のために利用している側面も無視することはできません。

 政界や経済界は、東京 2020 大会への直接・間接的投資による経済成長に期待しています。しかし、「復興五輪」を掲げるその原点であるはずの東電福島原発事故は、経済成長をひたすら追い求める中で起きました。その真の「復興」は、同じ経済成長を目的とするこの大会では不可能です。

 原発事故の被害を覆い隠し、真の復興とは無縁の「復興五輪」の偽りを私たちは厳しく指摘し、その開催にあらためて反対します。また、地球環境と気候が危機的な状況にある中、現代オリンピック・パラリンピックが商業主義にまみれ、さまざまな点で非人間的であり、環境とも調和できない持続不可能なものとなっていることを直視し、そのあり方についても根本的な議論が必要であることを強く訴えます。

 

 ※註:2019.3.7緑の党東京都本部声明https://greens.gr.jp/seimei/25236/

 

PDF➡https://greens.gr.jp/uploads/2019/08/seimei20190828.pdf

 

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以上。