政策集 *確認用

 

基本政策

緑の党基本政策PDFはこちら

 

基本政策集については、結党から数年を経ていることもあり、2017年2月総会および地域代表協議会で全体構成も含めて修正しています。今後も5月戦争や暴力・差別のない平和な国際社会の実現に向けて積極的役割を果たすの地域代表協議会などでさらに修正を進める予定です。

 

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【1】 気候変動も原発もない未来に向けて、
   省エネ・再エネの普及と原発即廃炉・脱炭素を実現する

(1)  パリ協定に定められた「産業革命以降の世界平均気温上昇を2.0℃未満(1.5℃未満へ向けた努力)にとどめ、今世紀後半に人為的な排出を実質ゼロにする」の達成に向けて、原子力と石炭火力発電を推進する方針を抜本的に見直し、整合性のある政策を推進する
  1. 温室効果ガスについては、原発ゼロを前提とし、2030 年までに少なくとも1990 年比で50%以上削減する目標を設定し、その達成に向け着実な対策を実行する
  2. キャップ&トレード型国内排出量取引制度(温室効果ガスの排出枠に上限“キャップ”を設定し、排出枠を割り当てられた参加者の自由な売買“トレード”を認める制度)を導入する
  3. 環境税(地球温暖化対策のための税)の負担額を欧州レベルまでに引きあげる。また、石炭火力発電所の新増設計画を見直し、石炭・石油産業への補助金を段階的に撤廃し、今世紀中の脱炭素化をめざす
  4. 国際合意形成に積極的に貢献し、途上国支援に積極的な役割を果たす
  5. エネルギー大量消費型のライフスタイルの変革を通じて、交通渋滞の緩和、営業時間の短縮と商店街の再生、地域のエネルギー消費全体を下げる取り組みをする
  6. 放射能汚染の計測体制や安全規制を強化・充実させるとともに、開かれた議論により、放射能汚染を抜本的に防止するための法律の制定をめざす
(2)  原発およびその廃炉プロセスにおいて、事故・被曝・汚染などを確実に防止するための規制を徹底するとともに、原発を推進してきた法体系や審議会を解体する
  1. 巨大事故を引き起こした原子力利益共同体(電力会社・原発メーカーをはじめとする原子力産業と政界・財界・学界などの癒着構造)の責任を明確にし、追及する
  2. 原発依存の法体系や御用審議会を解体、規制委員会の構成や機能を公正で正当なものに再編するとともに、市民参加を保障する
(3)  東京電力福島第一原発事故の拡大を防止し、被災者・避難者に対する生活支援を強化する。放射能被害から命と暮らしを守る制度を確立する
  1. 福島第一原発事故による周辺環境への汚染拡大の防止に取り組む。特に汚染水問題では、凍土壁工法を見直し、実効性ある防止策に取り組む
  2. 年20ミリシーベルトという危険な避難基準を改め、避難の権利を保障するとともに、「原発事故子ども・被災者支援法」の理念を完全実施し、住宅支援の継続、被災者・避難者に対する医療・生活支援を実施・拡充する
  3. 原発事故により生じた放射線被ばく者および被ばく労働者に対する医療と健康管理に全力を尽くす
  4. 放射能汚染の計測体制を充実させる。放射性廃棄物処理問題については、「放射性汚染物質対処特措法」を抜本的に見直し、開かれた議論で安全規制を強化する
(4)  原発依存行政を転換するとともに、市民や自治体の関与強化や開かれた議論を進め、原発や核燃料サイクルのすみやかな廃止を実現する
  1. 原発の建設・再稼働および原発政策に関し、住民投票や国民投票など、直接民主主義に基づく市民や自治体の関与を強化する。建設や再稼働に自治体や住民の同意を法的に義務付けるとともに、その範囲を拡大する
  2. 危険度の高い原発や核燃料サイクル計画などはすみやかに廃止する
  3. 原発交付金制度など原発依存行政を転換し、地方自治体の脱原発を促進する
  4. 原発輸出をやめさせ、世界的な脱原発実現に向けて国際的な連携を強化する
(5)  エネルギーの効率化と消費節減、電力市場の改革や送配電の分離・公共化、地元の合意と周辺自然環境への影響の最小化に配慮した地域分散型再生可能エネルギーの拡大を進める
  1. 開かれたエネルギー政策の議論と取り組みを行う
  2. エネルギー消費を減らし、賢く効率的な利用を進める
  3. 地元の合意と周辺自然環境への影響の最小化に配慮した地域分散型再生可能エネルギーの導入と拡大を進める
  4. 電力会社による電力市場の独占を解体し、全国一体の送配電部門を公的な関与と規制によって運用するとともに、再生可能エネルギーの自由な流通を促進する
  5. 原発事故における電力会社の有限責任制度や、原発への経済的支援策の導入など、原発を助長し、再生可能エネルギーを妨げる法制度は廃止・解消する

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【2】 将来にわたって持続可能な自然環境と生物多様性の保全を実現する

(1)  自然破壊型開発事業を見直し、自然と共生し再生する事業に転換する
  1. 沖縄県普天間基地返還による辺野古海域への新基地建設、やんばる地域の自然を破壊する東村高江地区の米軍ヘリパット基地建設を中止する
  2. 沖縄県泡瀬干潟の埋め立て計画を中止、すでに埋め立てた部分は自然を再生し、ラムサール条約湿地ならびに国立公園として登録する
  3. 環境破壊の可能性があるダム工事は事業を停止し情報公開のもと再検討、完成したダムについても公開のもとに検証しなおし問題がある場合は撤去する
  4. リニア中央新幹線は、大規模な自然破壊、電磁波の悪影響、電力の大量消費による原発の推進を及ぼす可能性が高いため中止する
  5. 少子高齢化と人口減少社会にあった交通インフラを整備するとともに、従来型の無駄な道路建設は中止し、安全性の確保やメンテナンスを中心とした事業にシフトする
  6. 潮受け堤防を段階的に全開門し、諫早湾干潟および有明海を再生保全する。長良川河口堰を開門し、将来的に撤去し長良川を再生保全する
  7. コンクリート防波堤依存から脱却し、沿海水産資源の保護と防災も含めた新たな、そして持続可能な沿岸管理を構築する
  8. 海洋の放射能汚染について、詳細かつ広範囲、長期にわたる調査を実施する
  9. 上流域、中流域、下流域を一連の生態系ととらえ、行政区分を超えた河川再生に取り組むことにより、コンクリート護岸と直線化した都市型河川を自然再生する
  10. 森林保護制度は林野庁から環境省に移管し、また民有林活用による里山保全のための土地法制を整備し、森林保護を徹底する。国内の森林資源を積極的に活用する
  11. 水資源利用は、自噴泉のみ認め、地下水については国際的に通用する水資源利用のルールを作るための調査、議論に着手する
(2)  生物多様性を含む自然環境の保全、持続可能な利用を進める
  1. 愛知ターゲット目標11(最低でも陸域及び内陸水域の17%、また沿岸域及び海域の10%を保護地域に指定する)に基づき、生態系の代表性、連続性などに考慮した保護地域を拡大する。侵略的外来種とその定着経路を特定し、制御または根絶の対策に取り組む
  2. 生物多様性に有害な奨励措置(補助金など)を廃止し、自然環境の保存や賢明な利用のための奨励措置を策定し適用する。市民による自然環境調査を資金的援助もふくめ積極的に推進、活用する
  3. 生物多様性の保全と持続可能な利用に関する先住民族・地域共同体の文化的、知的遺産を尊重し、完全な関与を実現する
  4. 環境再生型公共事業を企画段階から市民参加型事業として推進する
  5. 不必要な動物実験を禁止し、ペット動物の殺処分ゼロを実現するため動物取扱業者は登録制から免許制とする
(3)  ごみを徹底的に削減する社会を実現する
  1. ごみの徹底した削減のために、生産段階からごみと有害物質を減らす「発生抑制」を基本にリサイクルよりリデュース(減量)、リユース(再利用)を優先させる循環型社会の設計図を作る
(4)  環境の保全のため、市民参加と環境行政の公正・透明化を進める
  1. 「事業を実施しない」という選択肢を含む代替案を義務づけるなど、実効性のある環境アセスメントを実現するための法改正を行う
  2. オーフス条約(環境に関する情報へのアクセス、意思決定における市民参加、司法へのアクセスに関する条約)に加盟し、政策決定や立法プロセスへの実質的な国民参加の仕組みを導入する
  3. 有害物質による環境リスクの低減、管理に規制的手法を含めた多様な手法によって取組み、住民、事業者、民間団体、行政が、環境リスクに関する正確な情報を共有、共働するシステムを構築する。海外からの有害物質の流入については、「有害物質の不法輸入防止に関するアジアネットワーク」(11ヵ国が加盟)を有効に活用し、ガイドラインの策定に向けて活動する
  4. 河川の下流域・都市部の住民・自治体が上流域・中山間地の住民・自治体と交流し、支援する流域圏の自治的なガバナンスを作る
  5. 住民参加の都市計画策定を進め、大都市の大型開発に対する規制を強め、環境調和型の都市を作る

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【3】 経済成長至上主義から脱却し、
   いのちと自然、くらしと仕事を大切にする循環型経済を実現する

(1)  「スロー・スモール・シンプル」で豊かに生きることのできる地域循環型経済を実現する
  1. 海外市場の拡大に依存する経済成長戦略に反対し、20世紀型の重厚長大産業ではなく、21世紀型の環境・再生可能エネルギーと医療・介護・教育と食(農業)の分野で経済を活性化し、新しい起業と雇用を創出する
  2. 農林水産業および工業活動における省資源化・省エネルギー化・有害物排出の最小化をいっそう推進する、企業の自発的な活力を最大限に引き出すとともに、必要最小限の直接的規制と経済的手法の導入を行なう
  3. 日本の誇る省資源・省エネルギー型の製造技術やエネルギーの生産・消費技術を世界に普及させるために政策的支援を行なう
  4. エネルギーや農産物の地産地消など、地域内でモノ・サービス・資金が循環する仕組みを作る
  5. 食・再生可能エネルギー・ケア・子育てなどの社会的事業に融資するマイクロ・クレジット(NPOバンクなど)を支援する法的制度を整備する
  6. 被災地の漁業を、大手水産加工会社などの参入に依存するよりも、漁民の協同の推進によって再生することを支援する
  7. 食料主権を確立し、持続可能な食料生産を実現するため、バイオテクノロジーの無秩序な研究や暴走する開発を禁止する
(2)  富と仕事を分かち合い、公正な労働を実現する
  1. 経済活動の成果(富)が公平に分配されるように、公正な税制で所得再分配を行ない、格差の拡大を防ぐ
  2. 非正規労働者に安心と安定を保障するために、最低賃金法を改正するとともに、同一価値労働同一賃金を実現する。その上で、ワークシェアリングによって雇用を拡大する
  3. 労働時間を年1300時間に短縮する。過労死や「こころの病」を防ぐために、残業を抜本的に規制する
  4. 会社で働くことだけでなく、自営の仕事を起業する、協同組合やNPOを作って働くといった多様な働き方を支援する仕組みを作る。そのために、そのために「協同労働の協同組合法」(仮称)や「社会的事業所促進法」(仮称)などの法制化を図る
(3)  いのちと環境を守る観点で地域に根ざした農林水産業を再生する
  1. 農水省の規模拡大路線に反対し、「小さな農家」、「小さな生産組合」、CSA(地域サポート農業)など多様な主体による農業を維持・発展させる
  2. 農林水産業は自然のサイクルに制約されるために市場原理にはなじまないことを明確にし、第一次産業従事者が夢をもって生活できるように、最低価格保証制度と中山間地の農家への環境直接支払い制度を確立する
  3. 耕作する者が農地を所有・利用するという原則の下に、耕作したい人が誰でも使えるように、田畑森林の所有・利用の制度を改革し、若者をはじめとする新規就農を促進する。営利目的のみの株式会社による農地所有は規制する
  4. 環境保全型農業、有機農業、有機畜産で安全な農産物を作る農家への財政支援に力を入れ、産地直送・産消提携など生産者と消費者の信頼関係を強める
  5. 農林水産業の“地産・地消”化を促進して循環型経済を活発にする。同時に“半農半X”型の生活スタイルを促進し、都市住民の家庭菜園・市民農園・近郊田畑との往還農などの部分的自給を進め、第一次産業従事者と市街地住民の直接交流を活発にする
  6. 地域の食料自給率をできるかぎり引き上げ、世界一大きいフードマイレージを3分の1に減らし、遺伝子組み換え食品の生産・流通・輸入を禁止する
(4)  自由貿易の推進を転換し、グローバル経済の暴走を規制する国際的枠組みを強化する
  1. 国際的な金融取引に課税し、投機的なマネーの動きと暴走を抑える。通貨取引税・金融取引税・国際連帯税を導入する。タクス・ヘイブンに対する国際的な監視と情報公開を強める
  2. TPPは多国籍企業の活動と利益を優先する自由貿易推進の枠組みであり、撤退する。東アジア・太平洋諸国との公正な貿易と経済協力の関係を構築する

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【4】 公正な負担によって、すべての人の生存権を保障する

(1)  生存権を保障する最低所得保障制度と公正な税制、持続可能な財政体系を実現する
  1. 将来的に、ベーシック・インカムを導入する
  2. 当面は、年金制度を抜本的に改革し、同時に給付付き税額控除の導入と生活保護の改善・捕捉率の向上で貧困をなくす
  3. リニア新幹線や整備新幹線の建設など不要な公共事業の中止、天下りの根絶、公務員の給与体系の改革、軍事費の大幅削減によって、ムダな財政支出を減らす
  4. 特別会計については必要性・透明性・公正性などの観点から抜本的に見直す
  5. 所得税の累進性や相続税・金融課税の強化など富裕層への課税を強化し、所得再分配を強める
  6. 法人税率は引き下げず、租税特別措置を廃止し、グローバル企業への課税を強化する
  7. 国際的な金融取り引きに課税し、マネーゲームを抑える
  8. 環境負荷を軽減しつつ雇用や暮らしを改善するための環境税制改革を進める
  9. 不公正な税体系が解消されないままの消費税率のこれ以上の引き上げは停止する。消費増税の議論は、給付付き税額控除の導入による逆進性解消、中小零細企業の負担軽減、財政全体の改革、社会保障の充実などを前提とする
  10. 国から地方への財源移譲を進め、地方自治体が住民参加によって住民のニーズに応じたサービスを提供する
(2)  誰もがいつでもどこでも安心して自分らしく生き続けられる支えあいの仕組みの構築に向け、共助と公共サービスの連携を進める
  1. 人間は病気をするという認識の上に立ち、投薬や検査など、病気を治すことのみを重視する現在の診療報酬体系などの医療制度を改革し、自然治癒力を基礎にする。カウンセリングなどの相談体制を改革するなども含め、病気になった人が自分で納得して選択できる制度にする
  2. 医療保険制度を一元化し、救急医療や産科・小児科の医療従事者を確保するように診療報酬体系を改革する。「混合診療」の全面的解禁に反対し、国民皆保険制度を維持する
  3. 介護報酬を大幅に引き上げ、介護従事者の賃金を全産業平均の水準に引き上げるなど待遇を抜本的に改善して、サービスの供給を増やす。要介護度の低い人への生活支援サービスの切り捨てに反対し、介護保険で保障する。病気になっても介護が必要になっても、住み慣れた地域で自分らしく暮らす生き続けられることを可能にする地域医療・介護ネットワークを充実させる
  4. 介護保険法で規定する内容は全国規模で統一が必要なもののみに限定し、介護サービスは事業主体である市区町村が地域特性にあった制度設計ができるようにする
  5. 当事者主権の立場に立って、個々人のニーズと生活実態に応じた介助サービスを保障し、障がい者が自分らしく生きることがでみるようにする
  6. 働き方の多様化と多様な保育サービスで、安心して子どもを生み育てる仕組みをつくる
  7. 低家賃の公営住宅の増大、低所得者への家賃補助などによって、住まいの権利を保障する
  8. 社会保障を世帯単位の制度からシングル単位の制度に変える

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【5】 性による差別・抑圧のない平等な社会へ

(1)  あらゆる政策決定の場への女性参画を促進するため、積極的是正措置(クオータ制=割当制の導入など)を進める
  1. 性差別禁止法を制定し、政財界をはじめあらゆる政策決定の場への女性の参画を促進する積極的是正措置(クオータ制=割当制の導入など)によって結果の平等を実現する
(2)  世帯単位から個人単位の社会システムとし、性差別を固定化・助長する現行民法制度などを改正し、多様な生き方を可能にする
  1. 世帯単位から個人単位の社会システムとし、多様な生き方を可能にする(【4】○の再掲)
  2. 婚姻年齢を男女同年齢化、選択的夫婦別姓制度を導入、婚外子差別の廃止、再婚禁止期間を廃止などの民法改正を実現する
(3)  女性や性的マイノリティなどへの嫌がらせの防止、性差別に基づく暴力の根絶をめざすとともに、リプロダクティブヘルス・ライツ(性と生殖に関する権利)を保障する
  1. DV防止法の改正・強化、職場や精神保健福祉施設での女性や性的マイノリティへのいじめやセクハラ防止の強化によって性差別に基づく暴力を根絶する
  2. 女性の自己決定の基本であるリプロダクティブヘルス・ライツ(性と生殖に関する権利)を保障する
  3. 女性の人権の視点に立った災害・防災・復興計画、女性の意思決定過程への参画を促進する
  4. 強姦罪や堕胎罪、売春防止法の法体系そのものを変え、性暴力防止と被害者の回復・支援を立法化するに留まらず、加害者対策も含めたより包括的な法体系への転換をめざし、「性暴力禁止法」を制定する

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【6】 子どもと未来を育む
   ―「子どもの権利」が息づく社会と、地域が担う教育を実現する

(1)  子ども自身があらゆる場での決定過程に教育基本法を改正し、教育に行政が介入することを禁止し、教育の独立を実現する参加する社会を実現する
  1. 子どもの権利条約を実効化する「子どもの権利基本法」を制定し、子ども自身があらゆる場での決定過程に参加する社会へ
(2)  子どもの貧困を防止するため、子どもにとっての最善の観点で福祉・社会制度の見直し・拡充を図る
  1. 子どもの最善をめざす福祉・社会制度の見直しで、「子どもの貧困」を許さない。
(3)  虐待や性被害、障がいを持つなど特別な支援を必要としている子どもたちに迅速かつ有効な対応ができる仕組みを強化する
  1. 虐待や性被害、障がいを持つなど特別な支援を必要としている子どもたちのSOSに耳をすませ、最優先で対応する
(4)  教育の独立、教育制度の改革により、学校のみを教育の場としない多様な教育の場の確保、教育の無償化を図る
  1. 教育基本法を改正し、教育に行政が介入することを禁止し、教育の独立を実現する
  2. 教育制度を抜本的に改革し、現在の学校教育法に定められた学校のみを教育の場と限定せず、多様な教育の場を、経済的な負担なく選択できる新たな制度を創る
  3. 大学教育まで無償化し、私学も含む教育に関わる費用も無料化する
  4. 子どもを含む地域住民主体の学校運営を進め、コミュニティスクールの推進など多様で生きる力を育む教育を実現する
(5)  教育の場における政治教育・主権者教育を充実する

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【7】 基本的人権を保障し、多様なあり方を認め合う

(1)  あらゆる差別を許さない法制度を確立する
  1. あらゆる差別を許さない包括的な差別禁止法を制定する
(2)  教育や社会における性的マイノリティへの理解と支援を進め、婚姻関係などにおける権利に性別を問わない仕組みを構築する
  1. 学校教育の中に性的マイノリティに関するカリキュラムを位置づける
  2. 異性間の婚姻関係に付与される権利と同等の権利を、性別を問わない事実婚の社会生活を営む個人に付与する制度を確立する
(3)  さまざまな形態で就労している外国人を含め、全ての在住外国人の基本的人権を保護する
  1. 特別永住者のあらゆる権利を日本国民と対等とし、一般永住者の地方参政権や教育を受ける権利を保障する
  2. 外国人労働者の受け入れは使い捨て労働力の拡大につながらないよう慎重に対処し、外国人研修制度の見直しを図る
  3. 難民を積極的に受け入れ支援する
(4) 「先住民族の権利に関する国連宣言」を踏まえ、アイヌ民族や琉球・沖縄の人々の人権や自己決定権を尊重する観点から関係法制度・施策を進める
  1. 「先住民族の権利に関する国連宣言」を踏まえ、アイヌ民族や琉球・沖縄の人々の人権や自己決定権を尊重する観点から関係法制度・施策を進める(この項は変更なし)
(5)  包括的な地域生活支援のための総合福祉法を制定する。障がいの有無にかかわらず、「ともに学び、ともに暮らす」を実現するための制度・法改正を進める
  1. 応益負担で障がい者の生存権を考慮していない「障害者自立支援法」は廃止し、包括的な地域生活支援のための総合福祉法を制定する
  2. 障がいの有無にかかわらず、「ともに学び、ともに暮らす」を実現するための制度・法改正を進める
(6)  部落差別の解消に向けた取り組みを強化する
  1. 部落差別解消推進法(2016.11成立)の理念の実現に向けた制度・施策の強化・充実を図る
(7)  被害者支援の強化・冤罪防止・死刑廃止など、警察行政・司法における基本的人権の徹底的な保障を実現する
  1. 参考人も含む取り調べの全過程可視化と、検察側が有する全証拠開示を義務化する。また、いわゆる「代用監獄」の廃止など、被疑者の人権を確立する
  2. 死刑制度を廃止する

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【8】 熟議と当事者主権にもとづく参加民主主義を実現する

(1)  地方分権・司法への市民参加・国政への直接参加を推進し、市民自治を実現する
  1. 国民投票は有権者の2%、住民投票は有権者の5%の請求で実施を義務づける
  2. 市民自治の分権を促進するために、住民投票による基礎自治体の「分割」を認め、県・政府の承認制を廃止する
  3. 議会の住民説明会・公聴会を義務づけ、住民参加型予算に取り組む
  4. 行政訴訟の立証責任を行政側に負わせる
  5. 最高裁判官の国民審査を実効性のあるものに改正する
  6. 行政裁判において原告が希望すれば裁判員裁判を行なう
  7. 取り調べの全過程の可視化、拘置期間の短縮、代用監獄の廃止
  8. 刑事裁判における検察による控訴の禁止
(2)  市民自治の前提として行政情報の公開の徹底、熟議の促進を図る
  1. 政策決定過程にある情報や内部的覚書、電子情報まで含めた情報を公開し、第三者機関「情報公開庁」(仮称)を設置する。特定秘密保護法は廃止する
  2. 記者クラブ制度の廃止、インターネット規制の撤廃、企業のメディア広告費の制限
  3. 審議会への市民公募、クオータ制の義務づけにより公的熟議を促進する
  4. 「新しい公共」の担い手の一つであるNPO(NGO)への寄付を分権、市民参加型で充実させる
  5. 企業団体献金を廃止し、市民の寄付と連動した政党助成金の上限制限を行なう
(3)  供託金の廃止あるいは縮小をはじめ、民意を反映できる選挙・政治制度の実現を図る
  1. 民意を平等に反映するために衆院小選挙区制を廃止し、全国単一でクオータ制の比例代表へ改革する。被選挙権を制限している世界一高い供託金は廃止する
(4)  政治的表現の自由を最大限に保障する

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【9】 戦争や暴力・差別のない平和な国際社会の実現に向けて
   積極的役割を果たす

(1)  憲法9条を堅持し、戦争責任問題の解決を図り、周辺諸国との信頼関係を構築しつつ国内的な軍縮を進め、北東アジアの平和と安定を実現する
  1. 憲法9条の堅持を国際社会に明言し、その理念を実現するために平和・外交政策の責任を政府の中に明確に位置付ける。安保関連法制は廃止し、既存の有事法制についても自衛隊員と国民の安全の観点で徹底的に見直す
  2. 戦争責任問題の解決を図りつつ、北東アジアにおける平和構築のための枠組みや政策を積極的に推進し、関係各国の相互理解と信頼を深める
  3. 徹底的な軍縮に向け自衛隊を削減し、防衛予算の大幅な縮減を図り、将来的に自衛隊は災害救助組織への改組をめざす
  4. 北東アジアの平和と安定を図りながら軍事同盟としての日米安保の解消と友好条約の締結をめざす
  5. 領有権係争地域などのエネルギーや資源の共同管理、多国間協力による環境保全をめざす
  6. 沖縄の米軍普天間基地の閉鎖と即時返還を求め、辺野古への移設・新基地建設はストップする
(2)  世界の平和と安定と非核化に向けた国際的な紛争解決・軍縮の枠組みの確立・強化を進め、世界的な経済格差や貧困問題の解決、人権の確立・保護などに向け、積極的な役割を担う
  1. 国連や国際機関の民主化に向けた働きかけを強化し、紛争解決・軍縮のための枠組みの確立と強化を進める
  2. 自由貿易の拡大と金融資本の暴走をコントロールするための国際的・国内的施策を展開する
  3. 国際協力に関わる政策については、相手先の地域や住民、市民・NGOの役割を重視し、公正性と透明性を確保して展開する
  4. 核兵器廃絶へ向け、国際的な議論や取り組みを積極的に先導する
  5. 平和を創り出す主体としての自治体や市民の役割を拡大する
  6. 多文化が共生し相互に理解する社会を創る

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