Q1.「緑の党」は、どのような社会をつくりたいと考えているのですか?

 ひとことでいうと、「未来への責任」と「信頼」にもとづく社会です。
 人や地球にムリをさせない経済活動と、豊かな地球環境を未来世代に引き継ぐ、持続可能な社会。日本や世界の貧困や格差を見過ごさず、人々がつながり、助け合ってつくる、公正な社会。ひとりひとりが聴き合い、語り合い、豊かに実践することからはじまる、草の根民主主義の社会。その人が自分らしいありようのままで受け入れられ、差別・疎外されることのない、多様性を包容する社会。誰もが暴力の被害者にも、加害者にもなることから解放される、非軍事・非暴力の社会です。

 

Q2.「緑の党」は、どのようなスタイルで、どのような活動をするのですか?

 私たちは、今の社会を公正で希望の持てるものに近づけていくための制度や提案は、さまざまな社会運動やNGOなどとの連携や議論に学ぶことの中から生まれると考えています。幅広い人々と情報を共有し、政策を議論・研究する場を積極的に設けて、シンクタンク機能と情報発信機能を充実させていきます。
 また、私たちは、さまざまな社会運動の中でも主に政治分野を担当しようとしており、それらの提案を実現するために、選挙や議会活動に積極的に取り組みます。自治体選挙に積極的に取り組み地域基盤を強化し、参議院選挙、衆議院選挙を通して連携議員の当選を支援しつつ、参議院選挙全国比例区へのチャレンジ、議席と政党要件の獲得をめざします。
 一方、さまざまな社会運動やNGOには自立性と超党派性があります。私たちは自身の方針を押し付けません。対話と討論にもとづき、対等・平等な協力関係をつくっていきます。

 

Q3.「緑の党」は、これまでの政党とどこが違うのですか?

 これまでの政党のビジョンは、富の再分配の考え方に違いはあっても、富を生み出す経済成長を前提としています。私たちは、分配の公正とともに持続可能性を重視し、エネルギー政策、環境政策を中心に先駆的・抜本的な政策を推進します。同時に、多様性と個人の自発性を重視する点も特徴です。
 また、運営の透明性・公開性はもちろん、現場、当事者主権に立脚した民主主義的プロセスを重視します。組織体制も中央集権ではなく、地域や具体的な課題に立脚した自立的なグループによる連合を志向します。採決が必要な場合は多数決で決めますが、メンバーは決定に従わない権利も持ち、少数意見は留保され、尊重されます。資金は会費や個人カンパ、事業収入のみとし、歳入・歳出の情報も公開します(個人情報は除く)。

 

Q4.二大政党による政権交代は期待はずれでした。新しい政党が必要なのですか?

 政権交代は政官財の癒着を断ち切るなどの一定の効果には期待できます。しかし、そもそも現状の二大政党はともに経済成長を追い求め、原発や9条を改定することへの容認論が根強いなど、私たちの目指す社会ビジョンとは異なる部分が多くあります。
 また、既存の政治勢力とも、政策的に共通する部分については連携を図っていきますが、私たちは、開放性のある組織運営で、政党と市民の間の壁を崩し、市民とともに政治を変えるダイナミックな動きをつくっていきます。経済成長至上主義からの脱却を基本にすえて、右か左かではなく未来へ向けて前へ進むべく、「新しい政治」をめざします。

 

Q5.「緑の党」を立ち上げた人たちは、どういう人たちなのですか?

 1998年、市民派の地方議員たちが中心となり「地方から政治を変える」を合言葉に「虹と緑の500人リスト運動」が発足しました。2002年には中村敦夫参議院議員(当時)が「みどりの会議」を立ち上げ、2004年には「虹と緑」などと協力して、参院選全国比例区に挑戦しました。議席獲得にはいたりませんでしたが、この中から「緑の党」をめざす人々が「みどりのテーブル」を結成しました。
 また2005年には、みどりの政治をめざしていた人々とさまざまな社会運動やNGOの人々が力を合わせ、「アジア太平洋みどりの京都会議」が開催されました。
 そういった動きを担ってきた市民や議員が中心となり、2008年、国政にみどりの政党を登場させることを目的に掲げた「みどりの未来」が発足しました。2013年参議院選選挙にむけて準備を進めるなか、2011年「3.11」による脱原発への機運の高まりと緑の党への大きな期待を受け、みどりの未来の会員も急増しました。
 2012年2月、みどりの未来の呼びかけによる「緑の党」結成準備委員会がスタートし、同7月28日に「緑の党」結成総会が開催されました。  参照:GREENS JAPANのあゆみ

 

Q6.「緑の党」は、国際的にはどのような活動を行うのですか?

 緑の党は、1970年代にオーストラリアやニュージーランドで誕生し、1980年代、成長優先社会に限界を感じていたヨーロッパに広がりました。ドイツやフランスで大臣を輩出したほか、オーストラリアやメキシコ、ブラジルなどでも国会議員を出し、「もったいない」のワンガリ・マータイさんが創設したケニア緑の党をはじめ、いまや世界90の国や地域で緑の党が活躍しています(先進国で緑の党がないのは日本だけです)。
 緑の党は、2001年に発足した緑の党やグループの国際ネットワークである「グローバル・グリーンズ」や「アジア太平洋グリーンズ」のメンバーとして国際的連携に取り組みます。また、1999年のシアトルをきっかけに世界に広がっている反グローバリゼーション運動、世界社会フォーラムの動きなどとも連携して活動していきます。