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【世界のみどり】フランス緑の党 大規模デモについての表明

2018/12/15

lycées

燃料税増税に端を発したフランスでの大規模デモについて、フランス緑の党が発表しているコメントを紹介します。

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大統領はトーンは変えたが背景は変わらない[仮訳]

2018年12月11日

社会正義を求める声に直面して、エマニュエル・マクロン大統領は、沈黙の数日の後、ついに黄色いベスト(*1)の人々の要求に対して回答を表明した。しかし、大統領のテレビ演説をもってしても、国中の怒りを収めたとは言いがたい。トーンは変わったが、背景は変わっていない。

(*1)黄色いベスト:反射帯の付いた黄色い安全ベスト。フランスでは、各車に必ず1枚常備されている。燃料税に反対する人は、これを着てデモに参加するようSNSで呼びかけられた。

大統領は、新たに怒りをかっただけで、結果を出すことはできなかった。確かに、彼は最低賃金を引き上げを発表した。実際、可処分所得はわずかに増加する。そして結局、一般社会拠出金(*2)の増税に戻る。ただしこれは退職者にとって不利である。しかし、富裕税(*3)については変わらず、「もっと働けばもっと稼げる」風潮に戻ることを提案している。彼の思いやりは間違っている。彼の政治思考は変わっていない。

(*2)一般社会拠出金:あるいは一般社会税CSG (la Contribution sociale généralisée) 所得税とは別に、年金や不動産所得などあらゆる収入に課税される。

(*3)富裕税:ISF(l'impôt de solidarité sur la fortune) 政府はこれを廃止する方針。

 エコロジストにとっては、市民の平和をもたらすのは、社会的、環境的正義であり、良い言葉や慈善団体ではない。昨年7月、マクロン大統領は議会を前にして、21世紀の新しい社会協定の必要性を宣言した。
黄色いベスト運動が生まれたのは、この言葉と行為の間のギャップからである。 2017年6月マクロン大統領は気候問題に関して、「私たちの惑星を再び偉大なものにする」という演説でアメリカのトランプ大統領に反対した。にもかかわらず、それからも、温室効果ガスの排出量の増加、発癌性農薬の継続的販売、森を伐採するヤシ油の生産の開発、フラマンビルの原子炉へのサポート、ビュール(*4)での暴力的な抑圧、フランス領ギアナでの金堀削の復活と続いている。

(*4)ビュール:高レベルおよび中レベ放射性廃棄物研究施設がある。

 黄色いベスト運動が社会環境的抗議であるにもかかわらず、大統領の演説の中にエコロジーはほとんど言及されなかった。このまま、最大の汚染者、大金持ち、大企業がその富への課税と環境への課税から逃げ続けるならば、エコロジーは、不満の長いリストのトップのままだろう。エコロジストは、エコロジーと生活水準の向上、気候保全と不平等の解消を結びつけるように、投資と雇用が再生可能エネルギーと熱リノベーションへ移行のために策が取られないことを残念に思う。COP24が開かれ、環境に対する市民の動きがますます活発になっている時に、このようなビジョンの欠如は、未来の世代や気候破壊の影響を既に受けている人々に対する挑戦と受け取られてもしかたない。


若者たち、この明日の世代は、政府側の一連の政策の中で最も忘れられている人たちである。エマニュエル・マクロン大統領は、将来を心配する彼らに一言もかけなかった。何千人もの高校生は、街に出て行動し求めたのは、価値ある未来を持つ権利だけなのだ。

最後に、移民についての議論を開くことによって、フランス人の正義に対する要求に応えると言うのは、特に心配されるし、転換の試みを隠してしまう。フランスは、社会正義、エコロジー、平静を求めているのだから。

 

スポークスパーソン ジュリアン・バイユー、サンドラ・ルゴル

 

原文:Le président change de ton mais pas de fond

https://eelv.fr/le-president-change-de-ton-mais-pas-de-fond/

 

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真の変革が無ければ鎮静は無い [仮訳]

2018年12月4日

黄色いベストの騒乱は単に燃料税に基づくだけではなく、国民の大部分における積み重なるフラストレーションと暮らしの格下げの感情を表現するものだ。たとえ政府だけに40年間の破壊的政策の責任があるのではないとしても、政府は庶民階級に示した軽蔑と現行の政策の不公平さによって騒乱の火種を作った。家計にのみ税を課し、最も恵まれない者に最大の負担を負わせることで政府はエコロジーと社会正義に真っ向から対立している。政府の発表以来、エコロジストはこれを最も重大な過ちとして告発している。

  エドゥアール・フィリップ首相の提案は、何も見えていない政府によって窮地に陥った国が、そこを切り抜けるようなものでは全くない。私たちが直面している政治的な危機から抜け出すには、エコロジーに背を向けてはいけない。エコロジーの面で後退するべきではなく、社会正義を前進させるべきである。もはや応急処置のような政策には頼れない。私たちの国が必要とする社会モデルの変革に着手しなければならない。

         政府の決定に、これまで一度も考慮に入れられなかった社会正義の問題が中心に据えられないかぎり、支払い猶予では騒乱に対して何も役に立たないだろう。

  エコロジーをこの政府の悪い選択の犠牲にしてはいけない。逆に、エコロジーは国の分裂と社会的不平等に対して戦う道具である。

  高校生が自分たちの未来を守るために行動を起こしている今、別の政治形態を要求しているのは国民全体の社会運動であることは明らかだ。政府はあまりにも後れを取り、私達の国の統一を危機にさらしている。

  政府が、エコロジストや市民団体との国民的な議論の提案を聞き入れたが、政府はまだ環境的・社会的危機の重大さを理解してはいないようだ。着手しなければならないのは、社会モデルの変革なのだ。環境問題と社会問題は同じコインの表裏である。政府はこれを理解し一貫性と誠実さを国民に示すべきだ。

 国内スポークスパーソン ジュリアン・バイユー、サンドラ・ルゴル

原文:Il n’y aura pas d’apaisement sans vrai changement

https://eelv.fr/il-ny-aura-pas-dapaisement-sans-vrai-changement/

 

 

 

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