【声明】香港・中国政府は民意を受け入れ、民主化を!

 

【声明】香港・中国政府は民意を受け入れ、民主化を!

 2019年12月1日
緑の党グリーンズジャパン運営委員会

 香港で11月24日に行われた区議会選挙は、452議席のうち民主派が全85%にあたる385議席を占め、圧勝する結果となりました。投票率も返還以来最高となる71.2%でした。私たちは、この選挙で示された香港市民の民意を強く支持します。

 中国政府の圧力のもと、香港政府が強権的に進めようとした「逃亡犯条例」に対し、今年6月から若者をはじめとする多くの市民の反対の声や運動が高まりました。これまでの中国における人権状況を考えれば、当然の反発です。

 反対運動の広がりを受け、香港政府は10月23日、この条例案を正式に撤回すると表明しました。しかしその一方で、民主的手続きである議会での審議を経ずに発動できる「緊急状況規則条例」を適用し(返還後初)、デモ参加者に覆面着用を禁じる「覆面禁止法」を制定し、弾圧を強化しました。若者たちの反発は大学への立て籠もりや警察への実力抗議行動などに発展し、これを暴力で押さえつけようとする警察との衝突で2人の若者の命が失われました。深刻な人権状況は今も続いています。今回の選挙の勝利は、その中で勝ち取られたものでした。

 自由や人権、民主主義という価値観は人類にとって普遍的なものです。多くの香港市民たちは今、その普遍的な価値の実現を求め、様々な活動を通して、普通選挙の実施をはじめ、民主化に向けた5つの要求を主張し続けています。私たちは彼らに連帯し、その主張を支持します。

 同時に、この香港の現状は、日本にとっても他人事ではありません。自民党が昨年にまとめた「改憲4項目」に盛り込んだ緊急事態条項は、まさに今回香港で発動された「緊急状況規則条例」と同様、緊急事態を口実に、民主的手続きを省略して弾圧を可能にするものです。

 私たちは、香港政府とそれを指導する中国政府に対し、市民への抑圧をただちにやめ、人権を重視し、自由と民主主義を確立することによって問題を解決するよう強く訴えます。

 

 PDF➡https://greens.gr.jp/uploads/2019/12/seimei20191201.pdf