【世界のみどり】イギリス総選挙続報

イギリス総選挙続報 
イギリス緑の党:進歩同盟の今後は?
イギリス緑の党のウェブサイトからリンクされた進歩同盟(Progressive Alliance)のサイト

イギリス緑の党のウェブサイトからリンクされた進歩同盟(Progressive Alliance)のサイトトップ

6月の「世界のみどり」でお伝えした、日本の「野党共闘」の先例とも言えそうな、イギリスの「進歩同盟」の続報をお届けします。

「進歩同盟」(progressive alliance)とは、労働党や他のリベラル政党とイギリス緑の党が、保守党の議席獲得を阻止する可能性の高い選挙区で候補者を調整し、戦略的投票を呼びかけた、「進歩同盟」の候補者を当選させるための選挙協力でした。
 この同盟により、保守党は過半数の議席を獲得できない結果となり、なんとしても政権を維持するために、他党と連立を組み「宙づり政権」とならざるを得ませんでした。

 このように保守党の惨敗に貢献したイギリス緑の党ですが、今後もこの「進歩同盟」を続けていくべきかが議論になっているようです。そのわけは、6月の総選挙で650議席中41議席が「進歩同盟」となり、その内38議席でイギリス緑の党は候補者を立てず他党の応援に回りましたが、それによりイギリス緑の党の得票数は前回2015年の選挙より大幅に下落し、得票数に応じて配分される"Short Money"という政党助成金も大幅に削減される結果を招いたことです。また、「進歩同盟」で緑の党が訴えていた比例代表制導入にも、選挙後の労働党は積極的には動いておらず、今後の選挙において、イギリス緑の党が同じような「犠牲」を払うべきかが思案されます。

ただ、労働党執行部はさておき、労働党の中には比例代表制導入に強い熱意を持つ活動家もいるとのことで、今後もボトムアップ式に選挙改革を進めていくために「進歩同盟」は必要との声もあります
 いずれにしても、「進歩同盟」なしには保守党の連立政権に対抗できないことを労働党執行部に認識させることが、イギリス緑の党には現時点で最も必要な事と思われます。

イギリスから見える選挙協力の利点や問題点は、遅くとも来年末までに実施される日本の総選挙における「野党共闘」にも、多くの教訓を示しているのではないかと思い、続報をお届けしました。

《参考サイト》
■【世界のみどり】イギリス緑の党、総選挙で1議席維持(2017/06/20)
https://greens.gr.jp/world-news/20524/
■Green backlash against 'progressive alliance'
By Brian Wheeler BBC News 27 July 2017